富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2016-04-14

農暦三月初八。やつと雨が歇む。早晩に帰宅したのでジムに行こうか、と思つたが会員証をば官邸に忘れたのを言ひ訳に自宅ハッピーアワーでドライマティーニ。晩にRTHKのRadio-4でMichael Schønwandt指揮のOrch. de la Suisee RomandeでLouis Schwizgebel(1987〜)といふスイス出身のピアニスト(母は中国系)で貝多芬のピアノ協奏曲1番を聴く。若さとはかういふことか、のよく手が動くねぇ、でもちょっとテンポが……な演奏。同曲はAsian Youth Orch.でアルゲリッチ刀自がバレンボイム指揮で、これでもか、と余裕で勇壮に弾いた名演が今でも耳に残る。熊本での地震NHKが現場から実況中継続けるが何を報道したいのか?が全く意味不明。家屋の火災、その消火活動の現場の映像をずっと流されても。昨晩もNW9でトップニュースが広東省東莞での大型クレーン倒壊で工場建物押し潰され圧死者が……というニュースなのだが「また中国で!」とセンセーショナル。香港でもこんな大袈裟に報道してゐないのに。中国=不安を煽りたいだけか。そんなことより新宿ゴールデン街放火の方が間近の不安ではないのか。
▼久々に取り上げるが信報の林行止専欄「包租婆不親阿爺「切」一國思維兩制危」より。林行止は露骨にCY梁を嫌ふ。そりゃさうだが。

英國人治下百餘年,香港成功地發展了典章制度,生活質素和經濟條件,一直優於很多地方包括內地的大小城市,在亞洲四虎眾龍之中,長期鰲頭獨佔,成就驕人,令當年北京亦另眼相看、知所珍惜,那才會有蠟小平拍板提出的「一國兩制」、港人治港和高度自治!香港一制與國內一制起步點不同,取向迥異,梁氏卻大而化之,拿一黨專政下的社會主義城市與香港比肩量高矮,港人縱使再謙讓、再無半點優越感,比較準則帶出的現實,就是當中落差慘淡,要不是行政長官胡亂比較、語於不倫,就是他只是「一國」的推手,不是「兩制」(之一)的守護者和領導人!梁振英棄守香港一制,只有「一國」思維,沒有「兩制」的籌謀,其實並不符合《基本法》對行政長官資格的要求,他這樣做,既有負代表港人利益的權責、亦有負香港的持續發展,沒遭立法會彈劾,是建制派緊跟阿爺同鼻孔出氣;阿爺說支持行政長官依法治港,這班希旨承風唯唯諾諾之輩,哪有推他下馬的勇氣,連不願支持其連任的表態亦遮遮掩掩、藏頭露尾,看了教人唏噓。在這種政治氣氛下,港人能作什麼真心取捨?從建制派的景況,阿爺對梁振英並不適宜出任行政長官的眼開眼閉,是故意?是存心?那才是令香港痛入心脾的關鍵!

▼「ラジオと放送法」といふテーマで辛坊治郎吉田照美のコメント朝日新聞こちら)。二人はアナウンサーでもスタンスは対極的。辛坊治郎は関西での番組に晋三が国会より優先での出演があつたが自分はけして晋三寄りではない、として「安倍政権になってメディアの縛りが厳しくなったと言う人がいますけど、私はまったくそうは思いません、民主党政権では、私が大阪のテレビ番組で「鳩山由紀夫首相は宇宙人だ」と言っただけで東京の政治部を経由して「二度と言うな」とクレームが来た」と紹介した上で

私がはるかに問題だと思うのは、近年、社会が不寛容になりつつあることです。インターネットによる監視社会になって、言論の許容範囲や限度が狭まっていると感じています。ヘイトスピーチなんてひどいものが出てくると何とかしたくなる気持ちはよく分かるけど、やっぱり安易に言論を制約することについて、私は反対です。言論の自由は、民主主義社会の根幹です。言論なんて、いい言論も悪い言論も両方あっていい。社会が健全ならば、悪い言論は淘汰されて、いい言論が残るんですから。

と指摘する。吉田照美は若いときから軽いノリでやつてきたが「変わったのは311がきっかけ」だと語る。震災、特に原発事故被害の実態が政府発表をもとにする報道だけではつかめず、それが戦時中の情報統制のやうに感じられ、ならば「せっかくマイクの前にいるのだから少しは自分の感じたこと、できることを伝えよう」と考へた、といふ。反日だとか左傾化してるとか批判されるが仕事干されても仕方ないと覚悟を決めたと照美さん。

以来、政治のありようについても自由にしゃべってます。例えば安倍政権の「1億総活躍」。1億人を総まとめにしてるけど「個」はそれぞれ違うってことを分かってないんじゃないですか。原発再稼働も安保法も僕は反対です。黒塗りだらけのTPPの交渉文書開示なんてのも、どう考えてもおかしい。昔の輸入版プレイボーイのヌード写真だって黒塗りは肝心なとこだけだったのに!
確かに僕は偏ってます。当然です。そもそも人はみな偏っているものですから。偏り具合が違うだけです。すべての人が同じ考えだなんてありえないし、気持ち悪い。だからリスナーが同じ考えになってくれなんて全然思ってなくて世の中の大体2割の人が共感してくれれば御の字です。残り8割についても、ご自身の意見とどこが違うか僕の番組が考えるきっかけになればいい。