富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2016-04-06

農暦二月廿九日。曇。気温摂氏27度で湿度97%と香港らしい春。東京より来客あり空港に迎へに行くつもりが到着が予定より早まるやうで慌てたが空港に向かふ車で確認したら空港の着陸混雑、かなり強引な旋回で時間調整中で結果、到着遅れる。客人を宿に送り晩飯接待まで少し時間あつたので、ふらりと泰式按摩で揉みほぐし凄まじ。北角の鳳城酒家に飰す。岩波『世界』二月号(理念なき東京オリンピック)読む。
▼「繰り返される競技場問題」(岩波『世界」二月号・松隈洋)より。岸田日出刀(1899〜1966)のベルリン五輪視察。1940年の東京五輪計画での神宮外苑案反対、代々木練兵場案提出(軍部反発)、駒沢案、戦後の1964年の東京五輪、岸田は施設特別委員会の委員長に就任、代々木練兵場跡地に丹下健三指名で代々木競技場、駒沢をオリンピック公園に、但し戦前から反対した神宮外苑は1958年に東京五輪招致前哨戦としてのアジア競技大会に向け競技場建設され五輪で増築、代々木は五輪終了後は広大な公園に緑化の中にNHK放送センター建設割り込み……なるほど。
池澤夏樹朝日新聞、終わりと始まり、こちら)「あの津波と次の津波の間」より。 

防潮堤の建設も盛ん。(略)防潮堤はどれほど頼りになるか。
防潮堤に一定の効果はあるだろう。しかし予想や期待が通用しないのが自然災害だ。あれがあるから大丈夫とは思わない方がいい。次の津波では大丈夫かもしれない。その次でも防潮堤が守ってくれた。そう思っているところへバカでかいのが来る。自然は人間の都合など考えていないから。
五年の節目を機にあちこち見たが、こんなに土木的な対応ばかりでいいのだろうかというのが正直な印象。この五年間に投入された復興費用二十六兆円のうちの十四兆円までが「インフラ整備、まちづくり」と称する工事費だった。この先の五年間の復興予算は六兆円しかない。その大半がまた土木だったら……(略)
次の震災・津波はいつだろう。

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ださうでアタシのやうな紙媒体かせめてePaperでないと新聞読めない保守派には恩恵ないやうだ。
世界 2016年 02 月号 [雑誌]

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