富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

魚久の酒粕舐めて箸やすめ

fookpaktsuen2016-03-14

農暦二月初六。曇。CさんからCXの公式のダイキャスト模型いたゞく。晩に人形町魚久の粕漬け。
魚久の酒粕舐めて箸やすめ
文藝春秋四月号読む。立花隆の随筆で秦の始皇帝亡くなつたのが半百だつた、と識る。国内行幸中の急逝で崩御は数ヶ月伏せられ銅車馬に死骸乗せたまゝ行幸続けられ遺骸が異臭発し魚の塩干物運び臭気を誤魔化したといふ。魚の粕漬け頬張りながら読む記事ではなかつた。日中関係冷え込むなか高橋政陽(元テレビ朝日台北支局長)の「朱鎔基の師、宮崎勇さん」の話がいゝ。
吉田秀和さんについて、朝日夕刊「音を継ぐ」(吉田純子)が晩年の秀和さんのことを書いてゐる(こちら)。2012年1月20日、水戸室内管弦楽団水戸芸術館での定演で小沢征爾さんが休演、その時の会場でのエピソード。入場後に小澤休演が告げられ動揺する会場で急きょ客席で立ち上がり「館長の吉田です」と聴衆に語りかけた秀和さんの毅然とした凛々しさは立派。だが記事に書かれてゐないことだが、その場にゐた私も「そりゃないだろ」と思つたのは小澤休演が本番直前の決定ではなく、ホテルでの朝食の席で小澤から吉田館長に体調不良で「指揮できない」と告げられ、休演致し方なしとなった……と秀和さんが打ち明けたこと(富柏村日剩こらち)。正直といえば正直だが、それならなぜすぐに、せめて入場前に発表しなかったのか、と。
▼佐藤A作さんが首相辞めて二年半後でノーベル平和賞受賞前に米国に対して非核三原則に基づき核保有5カ国による核兵器の先行使用放棄を受賞講演で提案したいと提案、キッシンジャー国務長官は面談で即座にそれを拒否(朝日新聞)。平和賞受賞のご祝儀気分だからとはいへ少なくても宗主国にこゝまで提案しようといふ姿勢は今の日米合同委員会下で晋三ら従米姿勢からは考へられぬこと。
全人代で教育相の袁某曰く「西側の価値観は中国の教育に適していない」「マルクス主義こそ共産党の精神を体現している」と思想教育強化の姿勢示す(毎日新聞)。マルクス主義だって西側の価値観だろうに。いいとこ取り甚だし。

これについてアタシが何がコメントしたいか、といふとLGBTといふと、まるで「虐げられて生きてきた」大多数のゲイや性的マイノリティたちが「やっと陽の目をみることができる」と賛同してゐるか、のやうに見受けられもするが実際にLGBTのムーブメントなんてどうでもいゝ、むしろ余計なお世話、と思つてゐるゲイや女装子たちも少なくないといふこと。新宿の2丁目がせっかく好事家の心落ち着く苦界だつたのがノンケや女性が来るやうになつて全く落ち着かないったらありゃしないわ、とか「女装は好きでやつてゐるのだから人権とかでサポートなんて御免あそばせ」といふ類ひの余計な御世話論。さういふ意味で、この市議の「オカマに行政支援は不要」は、この市議の意図するところとは真逆ではあるが、指摘するポイントだけは上述の好事家の代弁のやうに聞こえるところが面白い、とさういふこと。