正月十二日。雨水。雨。早晩に湾仔のバーMに独酌。Famous Grouseの黒でハイボールとドライマティーニ。鵝頸橋は寶靈頓道の祥正飯店に香港在住長き旧知の面々で会食。陋宅に15年くらゐ置いてあつた茅台酒持参。53度。これを貰つた際にすでに10年ものと聞いてゐたので25年と思へば珍酒。この祥正飯店、湾仔の一等地だが鵝頸橋街市の傍で驚くほど良心的な値段。味も悪くない。茅台酒でかなり心地よくなつた勢ほひの悪ふざけで雨のなかHennessy Rd渡り鵝頸橋公厠へ。来週火曜日から大規模な改修工事始まる前に古く汚い公衆便所の名残を惜しみ探訪。すでに個室の大部分は下水が詰まってゐるのか閉鎖。こんな掃き溜めのやうな場所でも衆道の方には昔から此処は同趣の所謂ハッテン場で今晩も、それらしき御仁少なからず公厠の内外でふらふら。公衆便所の前で記念撮影は往来の輩から、かなり奇異の視線浴びる。しかも撮影してゐるのはプロのカメラマンのＴ氏が、さすが立派な自撮り棒持参で撮影とは妙。騒いでゐるうちにＡ氏、茅台酒効いたか腰を抜かすハプニングあり。Ｔ氏は親切にＡ氏の介抱してゐるが残りの面々は「二人で個室に入ってゐては怪しまれ警察に通報されるのではないか？」だの個室の前で「開けてくれ」とやってゐてもかなり誤解されるだの言ひたい放題で笑ひ、それに飽きると公厠の前で出入りの諸氏の品定め……やはり茅台でかなり酔ってゐる。Ａ氏快方に向かひタクシーに乗せ残る面子でラーメンの札幌で焼酎飲む。終電で帰宅のつもりがふと酔者の意地汚なさでバーＳに寄ると先ほどまで一緒だつた内のお二人が来てゐて鼎談で酒盛り続き深更に至る。
▼自民党議員丸山某が17日の参院憲法審査会で不用意に「日本が米国の51番目の州になれば集団的自衛権だの問題も生じない」「米国は黒人の奴隷が大統領になれる国」等と発言した問題で、この日の審査会でなぜ、このやうな発言になつたのかと気になつてゐたが、この日の議題は「二院制」で参院の独自性や衆院両院選挙制度のあり方についての議論だつたといふ（今日の東京新聞）。だとすると丸山議員の発言は同会幹事でありながら明らかにテーマ逸脱の珍論で、その時点でアウトだらう。
