富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-12-07

農暦十月二十六日。大雪。数年前の新聞に「世界で一番難しいSudoku」といふ記事あり、そのSudokuを数字の表にまで落として、それに手をつけてゐなかつたが、ふとこれを見つけて一寸やつてみる。「解読の鍵は1つしかない」さうで、それがおそらく、これはマスにはいる可能性のある数字が唯一2つしかないマスが2つあり、そこから解読始めることではないか?と思ひ始めてみる。最初はそれなり1時間ほどで進んだが、それ以降がさすがに難しい。
▼日経で芹川洋一(論説委員長)の「止められるか「近代の逆走」より。冷戦終結から四半世紀。Robert Cooperの『国家の崩壊』紹介。近代国家成立以前の前近代、近代、EUに象徴される脱近代=ポストモダンの時代。この脱逆走からの逆走。前近代的なISに象徴される〈敵〉からの攻撃に近代国家的に対峙してみせるフランス。元駐英大使(元香港総領事)の野上さん(日本国際問題研究所理事長)曰く「ポストモダン論は先取りのしすぎだったのではないか、理念を共有しない人たちもどんどんEUに入れていった結果、欧州統合の理想が崩れかかっている、ローマ帝国が周辺からの異民族流入で崩壊したのと同じだ」とEUの先行きに懸念を示す。この状況を芹川氏は「ポスト近代国家は再近代化し、近代国家は近代秩序からはみ出そうとし、プレ近代は国際秩序そのものを否定する」として、これを常態としてニューモダン(新しい近代)と呼んでみせる。これをうまく管理し「近代の逆走」をとどめることを考える必要性。
アルカイダイスラム国による「最近の攻撃は「テロの逆流」と理解されるべき、とJeffry Sachs教授(コロンビア大学)。欧米が中東やアフリカ、中央アジアで政府を転覆させ、自らの利害にかなう政権を樹立しようと繰り返した秘密または公然の軍事作戦による意図せざる恐ろしい結果が、これ。テロのリスク低下のためには欧米が、サイクス・ピコ協定中南米での左翼政権一掃、1979年のアフガン介入以来の政策を変更するしかない、と。御意。