富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Bridge of Spies

fookpaktsuen2015-11-03

農暦九月廿二日。今日は陋宅のマンションが終日停電で検査のため晩に家人と太古城はCityplazaの阿詩瑪壹菌に飰す。香港で珍しく雲南の菌類供す食肆。二時間近くPacific Coffeeで読書して時間潰し晩十時に独り同所の映画館でトム=ハンクス主演のスピルバーグ作品“Bridge of Spies”見る。脚本はコーエン兄弟。日本公開は来年1月と遠い。下手な邦題つけるよか原題そのまゝカタカタのほうがマシだと思ふ、だが「ブリッジ・オブ・スパイ」でspyが複数形から単数形になつてしまふと意味が通じないのに。『換諜者』といふ中文の題名は相変わらず秀逸。実話なので映画のネタバレもないが実に米国の良心。法治と人権。米国はさうしたピューリタン的良心と、あの暴力的な覇権とそれが共存してゐるのが本当に不思議(中国は後者だけだがw)。主人公の紐育のやり手弁護士役のトム=ハンクスは勿論だがソ連のスパイのアベル役のMark Rylanceも助演男優賞ものだし(どこまで実話か知らないが)ソ連の公安にも東独の弁護士(Sebastian Koch as Wolfgang Vogel)も見合ふだけのカウンターパートがゐたから、の美談。この弁護士が東ベルリンから米国人学生連れてボーダーに現れたときCIAの担当者に握手しようとして無視されるシーンが印象的。