富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-09-21

農暦十月初九。未明に文藝春秋九月号で又吉某と羽田某の芥川賞受賞作二編読む。朝、雨強し。けして珍しくもない大雨だが月曜朝の通勤通学時間で道路渋滞甚し。九龍塘站では列車不通などないのに数千人がコンコースに溢れる程。銅鑼湾で蘭芳道にある老舗のレトロな洋食屋、金雀餐庁閉業と新聞記事あり(こちら)蘭芳道歩いてみるが、名の通り嘗てはなか/\風流な通りだつたが今では残骸の如し。90年代初頭には当時のLee Garden Hotel側には(今はPacific Placeなどに入る)香港唱片の倉庫のやうな店舗にはLPレコードが山と積まれ、その向かひに新力(Sony)のショールーム兼の客務中心、その並びに居酒屋一番、この金雀餐庁、割烹宇津木、ブルース=リーの映画にも登場の南北樓、地味ながら美味かった杭州酒家……で利園山道に出ると皇后飯店(Queen's Cafe)があつたこと懐かしく思ひ出す。金雀閉業となると今でも蘭芳道に残るのは南北樓一軒。この一帯もHysanグループによって「再開発」されるのも時間の問題。すべて記憶の彼方に。香港の銅鑼湾の老朽化した雑居ビルで昔ながらの小汚い、まさに「便所」まだ残つてゐた。鼻も曲がるやうな悪臭。陰翳。貴重な歴史的空間。そのHysan Placeの誠品書店に寄り帰宅。昨日荃湾で購つた餃子茹でて飰す。NHKのNW9も安保法制可決したら今になつて平和の大切さだとか立法化で盲点は?なんて指摘。