富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-09-12

農暦七月晦日。晴。朝起きて新聞を見ると新加坡の総選挙は人民行動党(PAP)記録的圧勝。昼食から午後一つ打ち合わせ済ませ周末恒例で午後遅くFCCで独酌。土曜午後なのでSpritzerいたゞく。湾仔。家人とヘンシーロード365号の富紱樓訪れる。1フロアに2ブロックで15階建ての細長い雑居ビルだつたが老朽化進み取り壊しも間近かアート系のショップや団体が店子の大半を占める興味深き空間。隣接の質屋・同徳押の建物は争議の末に取り壊しとなつたが、このビルもいつまで存続することか。CNNのリポート(こちら)。湾仔街市の方まで漫ろ歩き嚐泰泰國餐庁に早めの夕食。家人と別れ中環。市大會堂。かなり久々に香港シンフォニエッタの演奏会。今季は主席客員指揮者に独逸からChristoph Poppenさん(こちら)迎へ今日が初公演。彼の漢字名が「柏鵬」って、とてもゴージャス。今日は最前列中央かぶりつき。メンデルスゾーンのルイブラス序曲。Ben Kim君(こちら)迎へてのショパンのピアノ協奏曲1番、後半はブラームス4番。前者はピアノが第1楽章はかなり緊張伝はる。シーズン始まり直後で指揮者とオケ、独奏者が初共演でしかもオケはけして独奏者が安心できるほど老練ではなく、となれば緊張も当然か。客席から大きな拍手のあとの第2楽章はきれいにまとめたが第3楽章はもともとテンポに緩急あるにしてもテンポがばらばらで指揮も上手くそれをまとめられず。今晩はメンデルスゾーンショパンからブラームスとロマン派の流れなんださうで中入り後のブラームス4は第3楽章は普段の(といつても最近聞いてゐないのだが)シンフォニエッタより上手で、この指揮者がとても力量見せた感あり。
▼新加坡の総選挙。国会議員の任期は来年5月まであり内閣不信任や早急な問題あるわけでもないのに8月の建国50周年記念日半月後に国会解散。いくら国民にPAP一党専制に不満あり前回の選挙では与党得票率6割下回る「記録的大敗」でも今回は3月に光耀帝崩御、建国半百祝賀では「この政治体制で良かった」的なムード漂ふわけで、そこに目をつけ総選挙実施とはPAPもあざとさの極み。光耀帝崩御から半年も経たず喪も明けぬどころか陰暦七月で盂蘭盆、邪鬼徘徊で華人なら伝統的に選挙実施など不吉と忌み嫌ふところシンンガポールはさすがIT国家で怖いものなし。党政府の勝手はいゝが国民がこれにすっかり乗せられるところもさすが新加坡。御用新聞の記事地味は圧勝当然という自信の表れか。