富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-07-31

農歴六月十六日。快晴。天高くまるで秋のやうな雲。実際に気温は摂氏25.5度で酷暑に慣れてゐると、もう秋風のやうに涼しい。日本は猛暑。早晩に香港中央図書館側で路線バス下りたのでMoreton TerraceにあるJournalizeといふ文房具店に寄る。今どき手書きにこだわるペンや手帳、スタンプ等の専門店で、これが欧米や東京、台北なら珍しくないが香港だと稀。場所も多少不便で香港でこの商売成功するかしら?と思つたが客少なからず。Kawacoの万年筆揃へてをり1本持つてゐるがプランナーC氏にいつも自慢される真鍮のリリプット型もあり入手。彩雲南。食事会あり末席汚す。ヴィクトリア公園傍から帰宅のバスに乗ると8Pで天后からハイウェイに入り、これが8Xなら次の停留所は筲箕灣上の阿公岩道だが8Pは柴湾までノンストップでMTRでいへば8站となる。その距離を20分ほどで走り抜ける路線バス。柴湾からMTRで還る。十六夜の藍月亮格別。
▼湖北荊州でのエスカレーター事故。ちょっとした映像にはネット社会ですでに驚きもせぬアタシも、この現場映像には言葉もない(ご覧になりたい方は「湖北、電梯」で検索すれば出てくるが)。事故では福島原発の核禍で中国のこと嗤へぬ日本だが。記事は「南方周末」誌より借用。
▼「平和な国を作りたい」と小学生が作文に書いたら政治的批判含むから、と卒業文集で書き直し命じられたとか「平和展」では公民館借りられないとか、埼玉では公立中学校の校長が学校だよりで「憲法より礼儀が大事!!」と主張する……体制翼賛的に日本の怖さ。それでゐて晋三の「積極的平和主義」は通るから。佐藤優がトンデモ首相補佐官・礒崎某がかつて自治官僚としては優秀で『わかりやすい公文書の書き方』等立派な著書もあり、それがどうすればあゝも変節するのか、現下それは政治エリートの病理で礒崎某の内心で「安倍政権を守ることと日本の国益が一体化」してゐること、それゆゑに客観性、実証性軽視し自らが欲する形で世界を理解する反知性主義の罠に足を掬われてゐる、と。東大法学部でのエリート官僚官僚まで反知性主義に陥る、って、これって「近代の超克」か、と思ふとやはり時代は昭和初期と似てゐる。