富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

みんなのニュース

fookpaktsuen2015-07-20

農暦六月初五。未明に胃痛で目が醒める。昨晩食べたものを全く消化してゐない感じ。胃薬飲むが治らず読書のうちに夜明け。雨。朝食抜きで昼は移動途中に城市花園酒店で海南鶏飯。美味いのだがHK$138は高杉内科。給仕も慇懃無礼。早晩に銅鑼湾で足浴してから居酒屋一番で知己と飲む。さすがに胃疲れで少酒少肴。「どこも呼んでくれない」晋三がフジテレビ「みんなのニュース」に生出演し「安保法案は「戸締まり」のため」と自論力説、アンタは不安につけこむ悪徳リフォーム会社かいな。話題の家の模型使つた集団的自衛権の説明は「その5」の6分30秒過ぎから。最初呆れて笑つてみてゐたが一国の総理たる者がこんな拙い説明懸命にしてゐる姿が情けなさ通りすぎて不憫に思へてならず。「痛い」といふのは、まさにかういふ光景を見たときの感情か。
朝日新聞でも内閣支持率37%に対して不支持が46%と逆転。朝日新聞で長谷部&杉田の「考×論」毎回楽しく読んでゐたが長谷部先生の衆院自民党「反」参考人珍事もあり俄然冴えるお二人の指摘。晋三が米国議会で「夏までに」と約束してしまつたことで立憲主義危機、国民無視の慌ただしい衆院通過、晋三がいみじくも「国民の理解が進んでいる状況ではない」と述べてみせたが国民の理解は寧ろ進んでゐる、理解進んだからこそ反対の声が強いのだ、と長谷部先生。どのやうな場合に集団的自衛権行使できるのか?と尋ねられ「総合的に判断する」と繰り返すばかりは時の政府に白紙委任しろと言つてゐるに等しく不安広がつて当然、と杉田先生。野党も稚拙で憲法学者違憲と指摘してゐるのに(具体的論点でいけないと思つたのか)晋三や防衛相の答弁の齟齬の指摘に時間費やしでは勝負にならないのは「危機の想定は無限に可能」で安全保障めぐる議論は基本的に「拡大推進したい側に有利」で晋三の「危機に備えるのが政治家の責任」といふ論法が妙に説得力もつ(それにブレーキかけるのが法律家のはずが内閣法制局もあの為体)。本来「どこからが違憲なのか」といふ議論通じて「ここまでしかできない」といふ線を引き、その内側で何ができるのか考えるのが合理的。野党はあくまで「違憲だ」といふだけでよく政府与党に立証責任あるはずが「批判するなら代替案を出せ」と凄む与党は多数決で勝つことしか自らの正しさ主張できず。まるで中共のやうに今の日本の統治機構には政権の暴走止める装置がない。だからこそ国民が立憲主義や民主主義の価値に理解深め動き始める。おかしいと思つた時には行動に訴える責務あり、と。
日中関係靖国について山崎拓さん(日経だつたかしら?)。小泉三世の靖国参拝は元々は遺族会の支持得るための公約、それが一度ならず参拝続け周囲もやきもきだつたが「小泉は日中首脳会談を十数回した、中国は交流をやめなかった」わけで、その理由は「小泉が『日中戦争は侵略だった』と認めていたから」で「靖国参拝したので小泉は右翼だと思っている人が多いが、もともとは左寄りだ。首相をやめてから参拝していない」と拓さん、さすがYKKの見方。