富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

衆院特別委安保関連法案強行採決

fookpaktsuen2015-07-15

農暦五月晦日。誠品書店で数ヶ月前、久々に書籍購入で会員証出したら「もう期限切れです」。1年でHK$2,500か8回以上の消費が必要ださうでHK$30の雑誌8回購入(HK$240)とHK$2,500が同条件か。今日のお昼に会員証復活させる。銅羅湾だけ?驟雨。早晩に今日はランニングなし、でZ嬢と鰂魚涌で待ち合わせTulsi Indian Restaurantに飰す。四方田犬彦「台湾の歓び」読み始める。第三者から筆者を「あなた」として語りかけるプロローグの筆致。

数多くの新芽に覆われ、麺線のように細かく柔らかい枝を八方に拡げている油椰子。数えきれないほどの枝を幹から分岐させている馬氏射葉椰子。あたかも茶色の雨が降っているかのよう、枝という枝から無数の地上根を垂直に降ろしている錦屏藤。老いて幹に太い瘤をもつようになり、それでも空高くへと葉を茂らせる大王椰子。その椰子の下に群生するクワズ芋やら小さな芭蕉。深く苔生した幹ををもつ紫檀。首長族の首のように刻み目のある幹をもち、巨大は葉を風に戦がせている台湾海棗。ひょろりとした竹のごとき叢立檳榔。蛸の足のように根を四方に伸ばし、根と根が癒着して、解読不能な幹塊をなすにいたった榕樹。ひどく高いところで細やかな葉を揺らしている鳳凰木。曲がった幹がどんどん枝分かれして、地上に夥しい果実を落としてやまない茘枝……。

まぁ名文。畏友・村上湛君の花についての随筆もすてきだつたが、植物のことを表現できる人は羨ましい。この犬彦さんの文章なんて植物に普段関心もなくてピンとこない私でも読んでゐて、その繁る様子が目に浮かぶから。「海棗」はルビなしで読めなかつたが「棗」は「なつめ」で中国語では「海棗」。確かに台湾で海の近くに棗椰子の樹は多い。本日、自民党公明党と組み衆院特別委で安保関連法案を強行採決NHKは総括審議中継せず。特別委で無理やり採決の浜田委員長(自民)まで採決後に法案を「政府として10本束ねたのは如何なものか」と苦言。