富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-07-05

農暦五月二十日。本当に連日こんなに猛暑でいゝのかしら。今まで経験したことのない暑さつゞき。幼い頃にノストラダムスの大予言信じて怖くて眠れない日を過ごしたこともあつたが本当に地球の破壊が自分の人生のうちに始まるのではないか?とすら思ふ。ヒトの思考力も明らかに劣つてゐる(と思はされる場に本日遭遇)。佐藤拓己からの孫引きだが

山極壽一は近代科学技術と民主主義が社会的な人間を「サル化」させたという。コミュニケーションの高速化と個人的自由の拡大により、人間社会はいま崩壊期を迎えているとの認識だ。そもそも人間は時間をかけて食事をともにすることで、家族と共同体の文化を築いてきた。しかし、いま私たちは「無駄に時間を使う」余裕を失っている。「相手に対する優しさというのは、時間をかけなければ生まれてこない。それが結局は、自分の資本になる」。いい言葉である。

明らかに大陸客の減つた銅羅湾。帰宅途中に莎莎でオードトワレ等贖ふ。割引会員=VIPって昔は8千ドル買うと、って言はれた記憶あるのだが、割引率も10%から5%に減つたが3ヶ月で1200ドル買へば、のキャンペーンはやはり大陸客激減で売上げテコ入れ狙ひか。
▼晋三に何が不愉快か、といへば陳謝でも沖縄県民の「気持ちを傷つけるとすれば申し訳ない」といふ言ひ回し。素直に「気持ちを傷つけ申し訳ない」とすればいゝのに狡い。謝罪で「……だとすれば」とするのは真から反省などしてゐないから。築地H君自宅書庫から1979年に総評・国民文化会議発行の「まんが安保」顔本で見せせもらふ。自民党改憲ほのぼの漫画よりは劇画調で「炎の中で見た!」で新宿駅ジェット燃料列車事故のイメージかしら。沖縄出身でカネのために運転手になつた主人公が雇はれ先の門前で安保阻止闘争する彼女と出会ふ。「大企業の殿様組合が旗ふって騒ぎやがって」「誰が好きこのんでこんなあぶねえ車にのりたがるかよ!」とケンカになるが「俺から見れば大企業の経営者も社員も同じ穴のムジナよ」と罵られたことに彼女はショックを受け「私たちもアメリカ式労務管理の犠牲者なの」と主人公を新宿西口のフォーク広場へ誘ふ……といふ話。「安保って何だっ!ばかやろーっ」と当時はですね、国民の広い理解は得られなかつたわけですが時代を経てみれば日米安保が定着したように政府の判断といふものは……と晋三や高村の屁理屈。安保の保の字を倍にしても面白い。東京新聞山口二郎の百田批判が凄い。当たり前だが言論は自由だが責任伴ふ。沖縄貶めるための嘘八百並べ、その文化人wの言論の自由擁護する政治家や評論家がゐること。週刊朝日の記事(の孫引きだが)でこの勉強会発足は当然、晋三も大歓迎で憲法学者の意見発言等逆風吹き始め流れ変へる援軍に期待で、できればこの若手応援団結成で9月総裁選で無投票再選狙つた、と。あれだけ無知曝けだす百田氏だが講談社、新潮社と文春にとつてはベストセラー擦過で自民党の三バカ議員嘲笑できても百田某には反論掲載の機会まで提供とは。
▼SCMPの週末版に五十嵐恵さん(ろくでなし子)紹介の記事あり(こちら)。“Megumi Igarashi’s ‘vagina art’ appears playful, but Japan’s prosecutor and fuming feminists certainly aren’t laughing”といふリードが言い得て妙。チャタレー事件の再来か、矛盾は日本がいかに性的なものが氾濫してゐるか、でメディアに猥褻記事あり未成年の性行為や暴力的なレイプ等が制限されたのは最近のこと、男根崇拝の祭りや女性器奉る神社はありペニス型どったキャンディーすら売られてゐる国で何故に、この、ろくでなし子の ‘manko’ アートで逮捕されるのか、と。実際に記事中に ‘manko’ アートといふ表現もあり、その警察がわざわざデータから作って見せた3D作品も写真あり。世界的に芸術的評価高き春画すら美術館での展示まで制限される不思議な国。裁判は税金の無駄と弁護士のコメント。御意。