富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Le Corbusier

fookpaktsuen2015-05-24

農暦四月初七。昨日あれだけ降っても不安定な天気。雨は降らぬので昼前に久々に裏山に入り8kmほどトレイルラン。連日の雨で勢いよく岩清水あふれ澤へと落ちる。昼餉。マデイラブランディーのMalmsey 1996年開封して舐める。午睡。Z嬢とミニバスでミッドレベルへ。雨のなか香港動植物公園漫ろ歩き。夕方の暗雨雲の下、しずかに休んでゐたパンダザル?たちが一斉に奇声発し泣き叫ぶ。何を感じてしまつたのかしら。ヒトの貧しい感覚では世の中わからないことばかり。FCCで早めの夕食済ませ市大会堂。Le French Mayの展覧でLe Corbusierの回顧展参観。瑞西出身のアート青年がパリで新時代の芸術の洗礼受けコンクリート建築と出会ひモダニズムの時代となり……なんて偶然のなかで得るものの多さ。Le Corbusierのシンプルな大型の建物建築も素敵だが素朴な離れ家のやうな作品に惹かれる。この人のモダニズムが、私たちが穏やかに暮らせるぎりぎりの最先端なのだと思ふ。かうしてLe Corbusierの作品群眺めると、私にはやはり香港日本人学校中学部の校舎がアタシにはル=コルビジェの作品に見えてしまふ。

▼晋三の安保法制は帝国主義の遺物と東京新聞(こち特)。驚くべきは資源確保といふ自国の利益追求のために武力行使できるといふ晋三の認識。国際的に認められるのは自国の主権や領土が脅かされる事態での最小限の反撃で自国の利益追求のための戦争といふのは帝国主義そのもの、資源確保は先の大戦の理由と重なり日本の暴走だと国際社会に受け止められかねない独善的で国際常識欠いた発想、と栗田禎子教授(中東現代史、千葉大)。「ISによる日本人人質事件の政府報告書。政府内には日本版CIA創設急ぐ意見もあるというが報告書には「アラビア語使い」育成が記されている。そこからか、と苦笑。その水準の情報力で強か者たち犇めく中東に派兵したいというファンタジー。あまりの無謀さに頭がくらくらする」と牧記者。
▼この「日本人はこんなに素晴らしい」の貧しさ。こんなところにしか元気の源泉がない。「外国人にほめてもらう」で嬉しがる卑しさ。
▼晋三の「平和安全法制」の銘はジョージ=オーウェルの「戦争は平和である」的な新語法、と長谷部康男先生(朝日、杉田先生との対談)。地球上のどこまでも米軍支援することが「平和への積極的貢献」で、だが日本が米国の戦争に巻き込まれることは「絶対にありえない」で自衛隊のリスク高まらぬと宣ふ晋三。自分への批判は「レッテル貼り」で自分が批判するのは「言論の自由」。国会に法案提出もしてをらぬのに米議会で安保法制成立させると約束し民主主義の素晴らしさ説く。杉田先生もポツダム宣言読んでをらぬ首相は「無知の知」と。全くその通りなのだが、それが首相なのだから。