富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

湯島、花月の、かりんとう

fookpaktsuen2015-04-16

農暦二月廿八日。快晴。湯島は花月の「かりんとう」いたゞく。美味しい。
東京新聞社説で権力と放送法につき「統治の具と成す不見識」(こちら)。田英夫氏のベトナム戦争でのハノイ取材でTBSに自民党政府から圧力かゝつたことに遡るが状況が大きく変はつたのは同局が成田空港反対運動で反対同盟の者を取材バスに乗せてゐたこと発覚した時で、確かに今回のテレ朝も正直言つて余計なコメントで晋三らの神経に触つたもの。本当に言論の自由守りたいなら批判する側こそ慎重にあるべき。
The Economist誌さんざんアベノミクスに期待寄せてゐたが一転して「ダメよ、ダメ/\」で“End of the affair”(四月十一日号こちら)。最初からダメに決まってるだらうに。
The most important test of the relationship between Mr Abe and Mr Kuroda will come if inflation picks up in earnest, at which point the central bank will begin to tighten its monetary policy. Mr Abe may insist on keeping the monetary taps open to safeguard growth. A premature falling out may only make that moment harder still.
文藝春秋五月号で舛添都知事小林節教授、三浦瑠麗女史鼎談で「安倍首相よ、正々堂々と憲法九条を改正せよ」読む。姑息な閣議決定がいかにダメか。都知事曰く13条の「すべての国民は個人として尊重される」を「人として尊重される」にした自民党案は西欧の個人主義によつてエゴイズムが跋扈してゐるという単純な稚拙な思ひ込みで(本来そんなものないのだが)日本古来の集団主義がなくなつてしまつたといふルサンチマンにすぎず「個人の対極概念は国家で、人の対極は動物、犬や猫と比べるのか」と(笑)。確かに。第二次草案は「道徳」と「法」の区別がついていない、と小林先生。文藝春秋といへば神戸の酒鬼薔薇君による連続児童殺傷事件で神戸家裁の決定全文掲載につき、この事件で息子亡くした父親が雑誌の回収求める抗議文を文春に送付。非公開であるべき文書を公益的観点から「特段の必要性も認められないのに公表」し平穏な生活を取り戻しつゝある遺族に重大な二次被害与へる、と。確かに犯行者の文章は別にして事件の具体的な記述は今更の活字化はあまりにも酷い。