富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

ドゥダメル指揮の羅府でマーラー6

fookpaktsuen2015-03-19

農暦正月廿九日。大埔で午後遅く用事あり。この時間だとさすがに大明里の群記も席があり牛腩河頬張る。市街の外れ、舊理民府のあつた崗に上がる運頭角里、こゝは昔、大埔酒店といつたかかつての商人宿、アタシがBobby Londonで酔ひ潰れてゐたころは一寸艶っぽい雰囲気になつてゐたが、その界隈に今では酒場並ぶ。生啤酒一杯。尖沙咀。樂道のインド菜食 Branto にZ嬢と飰す。香港文化中心。香港芸術節、今年はこれだけ、でグスターボ=ドゥダメル指揮の羅府フィルの演奏会。マーラーの6番。この曲は2009年のこの音楽祭で市俄古交響楽団、Bernard Haitinkの指揮で聴いて以来。6年も年を経ると、この曲の完成度の高さが少し理解できる。とくに第二楽章が今日はきれい。この楽章など生演奏でこそ、のオケを鳥瞰しながらの醍醐味。ハイティンクの市俄古はこの曲がずっと大音量だつたが今日の羅府はメリハリがあり80数分の曲で全く飽きるところなし。これだけの難曲をば見事に演出してみせるグスターボ君も神童、天才といはれてゐたが今年は34歳。
▼福島第一で1号機「炉心に核燃料なし」って今はメルトダウンって言葉使はないのが国策らしい。危険に感じるから。このメルトダウン=溶融、土中への流出はかねてから「絶対に起きてゐる」といはれてゐたことで東電は未確認としてゐたが4年目の検査でやつと判明。「解析と同じ結果が得られたことに意義がある」と東電。殺人事件で容疑者が現場検証で「自供と同じ結果が得られたことに意義がある」って言ふか、普通。燃料の位置を「絞り込んで検討できる」って原発事故から数日後なら、その言葉に意義もあるが今更。こんな会社が国の電力事業担つてゐると思ふと呆れるばかり。こんな「大問題」にすでに記憶欠乏で反応できぬ民草もマスコミも大したもの。自分たちだけなら「そんな時代もあったねと〜♪」でいゝが海洋汚染や日本以外への影響も考へると大変なこと。

この映像はドゥダメル指揮の羅府でマーラー1 グスターボ君まだ少し痩せてゐる。