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農暦十二月十七日。曇。寒。給与４年ぶり増加だが実質賃金は３年連続減少で昨年の実質賃金指数2.5％減はリーマンショック時と同水準。アベノミクス。騙すほうが悪いのか騙される国民が悪いのか、難しいところ、だが「どちらがバカか」と言へば騙される後者。その晋三は今晩、中近東歴訪から戻り初めての、久方ぶりの外食が飯田橋のホテルで相手がナベツネだとは……。
▼台北松山空港初の旅客機の墜落事故。人口密集地や台北の電力供給に重要な高圧電線を避けての基隆河への墜落に死傷者出たもののパイロットの操縦に絶賛の声。アタシが初めて台湾渡航した80年代中頃はすでに中正国際空港（英語でも日本語でも「蒋介石国際空港」であつた、現・桃園空港）が出来てをり市街地の松山空港は近いうちに閉鎖される、と聞いてゐたが国内線が細々と飛んでゐたと思つたら羽田のやうに国際線も近距離便再開され今では中国との頻繁なフライトでの拠点空港、でこの事故。あまりに人口密集の市街地の上空飛ぶので危なくないわけはない。台北といへばさきの台北市長選挙で国民党が推す「連戦の息子」破り当選の民進党寄り無党派の柯文哲市長、就任以降あまりの無頼派ぶり、歯に衣着せぬ発言で毎日のやうに物議かもしてゐるが米国外交専門誌の取材に「中華圏は植民地化が長いほど発展」とコメント、誤訳と弁解したが取材録音が暴露され一転して「言い間違い」と謝罪（産経新聞）。柯文哲市長はシンガポール、香港、台湾と民度高さ上げ中共はダメと。これに陶傑はんが２日の蘋果の随筆「春風化雨」で柯文哲の指摘は正しい、と指摘（笑）。敢へていへば中国でも上海は英仏の佔領に江南の柔軟な文化風土の良さが加はり、それゆゑ民度高いし独逸租界の青島もまた然り、と。さらに法領だつたベトナムがいかに民度、文化程度が高いか、と力説（こちら）。昨日は陶傑氏の罵詈雑言も最近は今一つと書いたが相変わらず舌禍恐れぬ書き振りは健在か。
▼ピアニストのアルド＝チッコリーニ師逝去。享年八十九。