富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

指一本触れないどくれよ、晋三

fookpaktsuen2015-02-03

農暦十二月十五日。香港では櫻が満開。イスラム国の邦人人質斬首(まだ本当に確証もないが)から二日経つて今日のトップニュースは蹴球日本代表の監督更迭とは。そんなもの。晋三も俄かに矢鱈と邦人救護、自衛隊による武力行使含む法令整備急ぐ、が昨日の参院予算委の答弁では、この法制による邦人救出には今回のやうな人質事案は直接関わりなし、領域国の受け入れ同意ある場合に限りなのでイスラム国には適用困難と弁明。おい/\それぢゃ何も出来ぬだらう。晋三は

日本は変わった。日本人はこれから先、指一本触れさせない、その決意と覚悟でしっかりと事に当たる。

なんて宣ふが指一本触れる程度ではテロに非ず、現実的に指一本触れる程度なら防ぎやうもなし。茶番甚し。そも/\「日本は変わった」ってアンタが勝手に変へたやうなつもりで「変わった」は止しとくれよ。アタシは晋三に指指一本触れられたくない。ヨルダンでは市民が日本と連帯する意思表示でキャンドルサービスで追悼に餡饅に滞在中の外務副大臣が涙。だからヨルダンと連携が余計にいけないんだって。紐育時報の記事“Departing From Japan’s Pacifism, Shinzo Abe Vows Revenge for Killings”(こちら
Such vows of retribution may be common in the West when leaders face extremist violence, but they have been unheard of in confrontation-averse Japan ― until now. The prime minister’s call for revenge after the killings of the journalist, Kenji Goto, and another hostage, Haruna Yukawa, raised eyebrows even in the military establishment, adding to a growing awareness here that the crisis could be a watershed for this long pacifist country.
Many Japanese also appeared ready to adapt to this new reality by discussing ways to reduce their nation’s vulnerability. On Japan’s Sunday morning political debate programs, politicians seemed to compete with one another in offering proposals to increase security, by such steps as more screening of foreigners entering the country, creating an overseas spy agency or writing new legislation to give Japan’s tightly constrained military more freedom to act overseas to protect the more than 1.5 million Japanese who live abroad.
信報社説「伊斯蘭國殘殺人質 催化日本修憲激辯」は

在後藤遭斬首之後,日本東京首相官邸外出現了大批民眾,既有燭光哀悼,亦有標語示意,所寫的語句包括「不要製造敵人」、「我們不需軍隊」以及「遵守憲法」等等。日本民間之所以有這樣的反應,原因是有分析指出,早已密謀修改和平憲法的安倍,有可能藉着這次人質事件,加快推動解禁集體自衞權,當中的理據是,如今禁止主動出擊的自衞隊,無法在日本公民在海外遇難之時發揮作用,若不修改和平憲法,日後再有同類事件亦苦無對策。民間意見卻不敢苟同,認為解禁自衞權無異於四處樹敵,徒然招惹更多針對日本人的恐怖襲擊。
不妨這樣說,伊斯蘭國殘殺人質,必將催化日本是否修改和平憲法的激辯,正反雙方肯定會有連番唇槍舌劍。鷹派主張不能向暴力屈服,必須透過解禁集體自衞權,加強與反恐盟國同仇敵愾;鴿派則會認為,一切的禍端都是安倍強出頭而來,日本不應該逞英雄,遵守和平憲法既是義所當為,亦是趨吉避凶的不二法門。
伊斯蘭國企圖以恐怖手段嚇唬日本,不讓「十字軍」出現東瀛臉孔,但問題是,這樣會不會反而弄出一支擁有集體自衞權、主動出擊的日本正規軍?如此關乎「亞洲再平衡」的國際秩序,值得世人密切注視 。

日本国民は本当に晋三と心中するつもりなのかしら。池澤夏樹氏が朝日新聞こちら)で

諷刺の精神は大事、笑い飛ばす、洒落のめす、からかう……紙と鉛筆でなら何をしてもいい。しかし、という意見が出る、諷刺というのは本来は強者に向けられるものだ。今のフランスでムスリムは弱者である。シャルリー・エブドキリスト教の権威をからかうのと同じ姿勢でくりかえしムスリムをからかい続けた。イスラム教は偶像を認めない。アッラーはどこまでも抽象的であり、ムハンマドの肖像も描かない。この姿勢がイスラム美術のあの美しいアラベスク模様を生んだ。諷刺漫画にムハンマドが描かれてからかわれるのはムスリムにとっては侮辱であり精神的な苦痛なのだ。

と指摘。御意。事件後に発行されて何百万部も売れたシャルリー=エブドの表紙はアラブ風の服装と容貌の男性が「私はシャルリー」と書いた紙を手にして泣きながら立つていて、その上に“Tout est pardone”といふメッセージ書かれてゐるが、日本の日本の新聞の多くはこれを「すべては許される」と訳した、描きたい放題?……とんでもない誤訳とパリ在住の翻訳家関口涼子さん(こちら)。これは直訳なら「すべてを赦した」であり「過去にいろいろあつてもそれは終はつたこととして先に進もうであり、彼がさう言つてゐる相手は殺戮の犯人とその背後の怒れる若いムスリムだけではなく、この事態を利用しようとする政治家たちから興奮してデモに参加したフランス大衆まで含まれ、描かれた男がムハンマドだとしても彼は怒つてゐるのではなく泣いているのだ、誰にとつてもこれは泣くべき事態なのだ、こゝからの再出発をシャルリー・エブドは提案した……と夏樹さん。
▼今更、中国の山寨(偽物)にはフェラーリのコピーまであるので驚きもしないが中国にゐながらにして香港で大学の学位がとれます、の「香港蘇文大學」には笑つた(蘋果日報)。かういふ「あやしい大学」は他にもあるが堂々と香港の尖沙咀Harbour Cityや中環ifc mallの壁に学校のロゴをつけて校舎に見せかけるとは。