富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-01-26

農暦十二月初七。流感の季節。今季も香港だけで数十名それに因して死亡の由。昨日も肌寒く厚着してゐたが右手の神経と左脇腹が痛み嫌な感じ。今朝は悪寒と右から右手まで痺れるのが困る。せめてジョギングでもして身体の新陳代謝高めないといけないのだが。ペネドールで痛み誤魔化す。中環に出かけたついでに蘋果商店でMacbook Proお買ひ上げ。Proは4年前に15吋入手して今でも机上で働いてはゐるがデカすぎ。持ち歩かないがバッテリは電池で30分ともたずキーは磨耗してQWERも読めず2.5kgは机の上で少し動かすにも難儀。屋根瓦くらいか、再利用は。今日選んだのは13吋で重さは1.5kgである。今ではノートブック買ふにも清水の舞台から飛び降りることもなく大人買ひ。蘋果の店員も私の顔色伺ひ「この場でセットアップ……必要ない、ですよね」と、それほどヴェテランの蘋果人に見えるかしら。星巴珈琲で珈琲飲みながらさくさく、っと数分でセットアップ完了。ユーザ辞書からファイルから何から何まで完了するのだから。ちと面倒なのは既存のProが画像と音源のコンバート。いろ/\方法あるのだらうが100GBのハードディスク使つて画像と音源をそれぞれコンバート。プロセッサの3GHz Intel Core i7って速すぎ。しかも陋宅でwi-fiがこの速度もすごすぎ。さく/\。晩飯に鴨肉の燻製ハムと根深ネギ。好物のクリームチーズ盛つた茹で栗で白ワインはPazo Barrantes Rías Baixas Albariño 2013年。
朝日新聞イスラム国人質事件につき常岡浩介氏の指摘より。湯川遥菜さんが拘束されたのは昨年8月。後藤健二さんの誘拐情報も昨年11月には政府が把握していたのは間違いない。今回、ネットで2人の映像が公開されると政府は慌てて現地対策本部を立ち上げたが、ではこの間いったい何をしていたのか。拘束された湯川さんの裁判の立会人となるべく昨年9月「イスラム国」が支配するラッカに入った常岡氏だが裁判延期となり一旦帰国。10月に再び現地入りしようとしたが、その矢先に北大の学生が「イスラム国」の戦闘に加わろうとした件で常岡氏も警視庁の家宅捜索を受け私戦予備・陰謀の疑いで事情聴取PCや携帯など押収され「イスラム国」との連絡もできず。それさえなければ湯川さんを救えたかもしれず、そうすれば後藤さんも無理して現地入りする必要なし。北大生紹介されたのは、その2カ月前。同行取材することになったが、この学生は海外旅行も初めてならイスラムへの関心も見られず、案の定8月の出発直前にキャンセル。

そんな若者であることは、警察も重々承知していたはずなんです。何度も接触していましたから。ところが公安は、まるで「イスラム国」のリクルートの手が日本にも伸びているかのような大げさな「事件」にして発表した。これが欺瞞だったのは、北大生を含め一人も、いまだに送検すらされていないのを見れば明らかでしょう。国際テロを担当する外事3課は5年前、内部情報の大量流出事件を起こして醜態をさらした。何とか存在意義を示したかったのでしょう。

いままで海外での取材で武装勢力に拘束されたりしても取材データを集めたハードディスクが日本に置いてあるから大丈夫という絶対的な安心感があったが今回、自分のデータがごっそり押収されていくのを見て、もはやその信頼もなし。

むしろ気をつけるべきは、不要なリスクを作り出さないことでしょう。その点で心配なのが、武器輸出も進める安倍首相の「積極的平和主義」が今後、具体化していったときです。平和国家ニッポンのイメージが失われたとき、そのリスクを背負わされるのは海外で働くNGOであり、観光客であり、国民です。今回の事件はあくまで、海外の危険地域でテロに巻き込まれた例外的なケースです。日本は世界でも一番、イスラム過激派のテロを受けるリスクが低い国だと、私は今でも思っています。中東で取材していると、「日本人だからおごる」「原爆投下の被害から復興したすごい国だ」と言ってくれる人によく出会う。「米国を敵とする仲間同士じゃないか」という人さえいます。そういう勘違いも含めた親日感情が、壊されていっていいのでしょうか。