富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

小澤征爾&水戸室内

fookpaktsuen2015-01-18

農暦十一月廿八日。母と掃墓。昨日、鳩居堂でお香など買ひ求めたが遉がに香炉は高級品ばかりで自宅で探すと丁度いゝ香炉が2つあり。祖父が明治40年といふことは14歳で書いた「進徳修業」といふ書あり。運筆も見事だが刻印までしてゐるのだから。昼に母とデパートの食堂で昼食。水戸芸術館小沢征爾指揮、水戸室内管弦楽団の定演。前回は、この定演をば聴きに帰省したところ公演二日目、ハイドンのチェロ1とモーツァルトの35番「ハフナー」指揮する予定の小澤さんが休演、それを客の入場後に発表で吉田秀和先生までが会場で釈明しなければならなかつた、あれから丁度二年(2012年1月20日日乗こちら)。本日は指揮者なしでラヴェルクープランの墓、モーツアルトのフルート協奏曲1番で工藤重典独奏。中入り後は小沢征爾指揮でベートーヴェンの8番。クープランの墓は本当にこの室内楽団のレベルの高さそのもの。この編成でこんな音が出るのか、の圧巻。工藤重典のフルートは余裕でソロの遊びが面白い。でベートーヴェンの8番は1楽章で小澤さん、もう体力使ひきつた感あり。それで止めてもいゝくらゐで完成度もかなりのものだつたが。2楽章こそビオラやチェロがきれいな音で聴き入つたが3、4楽章はもはや終はつてしまつてゐたかしら。もともと曲がアタシには全く面白みまでわからない8番といふこともあり。といふわけで前半のほうが納得いつたコンサート。小澤さんはもはや出てきたら拝むやうな、さういふことで。同じコンサートに来られれてゐた畏友J君とお母様と珈琲。車で郊外のスーパー銭湯へ。露天風呂に何百といふアヒルのひよこ浮いてをり壮観。自宅に戻りすき焼き。なんだか恐ろしい悪寒で早寝するが布団に丸まつても暖まらずヒートテックしてダウンまで着て丸まつて寝る。夜中に漸く汗をかくほどに回復。