富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2014-12-20

農暦十月廿九日。昨晩の雨がうつて変はつて快晴。十月下旬以来2カ月ぶりにジョギング。午後遅く中環。毎年暮れにかつて香港に駐在した銀行Y氏に「空から見た香港」卓上カレンダー送つてゐるのだが売つてゐるのを見かけるのが中環のヱリントン街の昔からある文房具屋だけで、このカレンダーが今年はHK$120である。十数年前はHK$60くらゐ。FCCで早酒。銅鑼湾。Z嬢と日本人倶楽部の三菜に飰す。
▼クリスマス前から届く賀状も企業の虚礼廃止と支出削減でめっきり減つたが、くれても形式的に儀礼のものばかりのなか教育事業に携はるS氏からのカードは主張がある。

1997年7月から17年の歳月が流れました。そして今(10月27日現在)、香港が歴史の渦の中で揺れています。若者たちは、高くて堅固な、巨大な壁を前にして、ときには、若者らしく頑なに理想を掲げ、ときには、若者らしく知恵を絞りユーモアをまじえ、またときには、しなやかに粘り強く抵抗を続けています。大人ぶって、公共性や経済性を盾に批判するのはたやすいけれど、この香港といおう類い希な国際都市に育まれた日本の若者たちが、きっとここから何かを学んでくれるはずだと信じています。

と。これくらゐ書くならカードも送る価値ってものがある。
▼香港開闢以来の汚職といはれる新鴻基地産発展による香港政府元官僚•許仕仁への贈賄。神話かシェークスピア劇の如く三兄弟のうち長男をば母と次男、三男が追い出した新鴻基のうち「変な髪型」*1のトーマス郭炳江は高裁で陪審院が有罪とし即時収監、三男のレイモンド郭炳聯は放免。収賄側の許仕仁は当然有罪。拙ブログでも2007年の記述眺めると「政務司の経歴活かし今後もコンサルタント業で大儲けか」だの「とくに何もせぬのだが問題もなく無難に役職勤めては高職にありつく見事な芸風」と揶揄してゐたが天下りの世渡り上手で「橋王」の異名とるほどで遊蕩と浪費ぶりは誰も真似出来ぬもので政府No.2の政務司時代も収入に見合はぬ支出維持出来たのが、かうしたコミッション収入によるものだとは呆れて言葉もなし。貧官の鏡。
澳門返還15周年。習近平澳門に現れ「一国二制度によつて経済的な繁栄もたらされた」「中央政府が全面的な管轄権を持つ」など宣はれる。澳門の経済的繁栄は中国のバブルと汚職で泡銭携へ澳門で賭博、遊蕩の客が多いからで一国二制度の恩恵ではない。香港も澳門特別行政区はあくまで国防と外交除く自治権中央政府から付与されてゐるだけで管轄権は最初から中央にあることは確か。今更これを強調しなければならない現実。香港に比べたら優等生の澳門だがカジノはこの秋は前年同期比2割減の売り上げで人件費高騰で賭場従業員の確保難もあり。
Macau will never be another Vegas - the cities’ circumstances are too different. Unlike Las Vegas, Macau has a de facto monopoly on casino gambling in its home country, but it also has an extremely short supply of land and is currently suffering from a labour shortage.
と紐育時報の伝へる通り。

*1:郭炳江の両耳隠す得意なる髪型、実は先天性で両耳とも耳道と耳骨に欠け20歳で手術した由 - 蘋果日報十二月廿二日記事「保鑣探監 送助聽器給郭炳江」……この方、ランナーで何度か同じハーフとかで尊顔拝したことあるがジョギングでもSP従へて、で富豪は大変だ、のランニングだつたが耳に障害ありで長距離走るとは立派なもの。