富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2014-12-02

農暦十月十一日。小雨。寒波到来。晩に山芋と豚肉の汁啜る。最近かなり酒量減つたが寝酒は養命酒とゴードンジンを1:1で、これが好き。衆院選公示。
▼S従兄の殯儀から神道についていろ/\考へるなか久が原T君の教示も合はせ、つまりは神道が日本古来で神道による葬儀も記紀にあるやうに古来から執り行はれてきました、と聞くと疑ひもせぬが、そりゃ神代の時代から葬りはあつたわけで、たゞそれが「神道」か、といふと少なくてもアタシたちの知る近代国家神道とは異なる当時の観念があつたわけで、それを古代神道ならさう呼んでもいゝが、ではその観念と董事の葬りが「宗教による葬儀」として確立されてゐたか、といふとさうではないし、そも/\「死穢の回避」は古代、中世の人々、殊に官人や聖職にとつては重要、さう易しく神道の葬儀は日本古来の伝統と思つてはいけない。魯山人の生ひ立ちについての白崎秀雄による評伝にある興味深い話も久が原T君より聞く。S従兄といへばR叔母が祭礼の直会のときに「さういへば羽仁未央さんって香港に住んでゐて」と話しかけられ迂生面識あり云々……と話され、自然に話してゐたのだが、ふとS従兄ばかりか八旬のR叔母もこの日剩読まれてゐるのかしら。
▼SCMP紙のLai See曰く
The current phase of the protest is obviously playing out badly for Hong Kong and the worry is that given the intransigence of the central government - which means there can be no political solution - this may turn out to be just round one of protracted instability. With this cloud looming over Hong Kong, the situation does not augur well for an open economy like Hong Kong.
▼廿九日の蘋果日報「蘋論」で李怡「愛鄉愛台愛港與愛國」より引用。清末からの革命での愛郷運動が民国建国に繋がってゆくことや毛澤東の湖南での蜂起と湖南共和国樹立など挙げて「一百年前,中國的愛國救國志士,就知道並提倡愛國必先愛鄉。先建立各地真正的地方自治,然後各邦聯合而成就國家的自立」だつた、と。御意。中共史の専門家・楊奎松曰く「一個連家鄉都不愛的人,能夠愛國,這確實值得懷疑。但是,說愛鄉就會愛國,就我們經過的歷史來看,至少也沒有那麼肯定」つまり郷土も愛せぬ者が愛国といふのは疑わしい、が愛郷が愛國か、といふと歴史から見るに、さうだとはいへない。
台灣人選舉,就是把愛台放在愛國(中華民國)之前,先愛台才講愛國,或只愛台不愛國;說愛台就會愛國,真是沒有那麼肯定。若把愛國放在愛台、愛港之前,那麼這種愛國也是虛情假意的愛,是有「愛國利」才愛也。
と李怡先生。

北大路魯山人〈上〉 (ちくま文庫)

北大路魯山人〈上〉 (ちくま文庫)