富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

イスラム国空爆は米国の自衛権ってか?

fookpaktsuen2014-09-24

農暦九月初一。王菲と香港の俳優・謝霆鋒(ニコラス)の復縁、数日前の蘋果日報の独占スクープ!のあと蘋果の芸能欄ではニコラスの活躍ぶりの記事連日盛りだくさん。あまりにニコラスが蘋果の取材に協力的で、さうなると、やはり復縁ネタは事務所側の持ち出しか、と思へるところ。かなりへとへとな日が続く。午後遅く中環で民主化要求の学生たちのかなり平和的なデモに遭遇。晩にカレー煮てカレーライス飰す。日経にピンクフロイドが20年ぶりの新作“The Endless River”十一月に発表と広告あり。iTunesで早速先行予約。ピンクフロイドの“The Dark Side of the Moon”初めて聴いてから40年の歳月といふことに気づく。
▼「イスラム国」のシリア領内の空爆は米国の自衛権行使、と米国の国連大使。怖い集団的自衛権。晋三は国連で今日も元気。安倍昭恵さん扱つたワシントンポストの記事“Abe’s secret weapon: The first lady”が秀逸(こちら)。墨西哥でスピーチ中の晋三の横で墨西哥大統領夫妻の写真撮影に余念なき昭恵さん素敵っ。
▼中国でウイグル族のリベラルな学者イリハム=トフティ氏(元・中央民族大学副教授)国家分裂罪で無期懲役ウイグル関連サイトウイグルオンライン開設しウイグル族の人権問題など発言してゐるがウイグル独立からは距離を置く穏健派。強いていへば昨年十月の天安門での車両炎上事件で当局がウイグル族によるテロと断定したこと疑問視する発言。これで国家分裂罪で無期懲役なのだからなんて恐ろしい国なのかしら。その国に住んでゐると思ふと「一国両制」で香港がいかに「まだ自由か」と痛感するばかり。それでもいかに北京中央が香港牛耳つてゐるか、と思はされたのが今、裁判進行中の香港政府元高官(政府No.2の政務司長まで出世した)許仕仁に関する新鴻基絡みの贈収賄醜聞で許仕仁の数々の汚いカネの動きの中で一つが「謎の北京人士」からの一億円余の資金提供。本人は政府高官でありながら当然の如く収入申告などしてをらぬが、これが行政長官が文革曽の際に政務司長続投求められた際に高官の俸給では自分の豪奢な生活習慣が維持できぬ、と民間への天下り欲し、これを知つた北京中央が慰留のため当時の港澳辧公室主任(廖暉)による手配の金の由。そこまで北京中央が介入してゐるのだから呆れて言葉もなし。
野坂昭如氏の毎日新聞の連載「七転び八起き」(毎日新聞)で従軍慰安婦について。野坂氏が従軍慰安婦の存在を初めて耳にしたのは敗戦後しばらく経つたころの床屋で大人たちが軍隊と女郎について話してゐたときだといふ。吉田証言はインチキ。それに野坂氏自身が慰安婦について調べた際に当時の朝鮮の女性たちに強制連行について尋ねたが「そんなことされたら、たとえ殺されると判っていても歯向かった。私らを馬鹿にするな」と……野坂氏はこれに「だからといって、無かったという根拠もない」と付け加へる。だうれあれ日本が朝鮮を侵略した事実、非道な振る舞ひもあり日本に移住した朝鮮人が差別のなか苦労し貧しさから娼婦になつた娘もゐる……「強制という意味合いで考えるならばそうとも言えるだろう」。そして敗戦の翌日に「かつて従軍慰安婦を斡旋していた連中」が進駐軍の婦女強姦防止、とRAA(特種慰安施設協会)で女性募つたのも官の指導。日本人も朝鮮人も同じ。朝日の誤報続きも問題だが原発慰安婦もそこに隠された本質を見抜くべき、と野坂昭如