富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

蘇格蘭独立投票拾遺

fookpaktsuen2014-09-20

農暦八月廿七日。早朝にiPhoneiPadがiOS8インストール出来〼と表示あり。ハードの購入はいつも遅いがOSは急ぐ方で一度、白虎だつたか、レオパード、山獅子……何だか忘れたが問題多いOSの時は初版に不具合多く苦労したが今日も早速のインストール……しようと思つたら空きメモリが5.7GB必要だか、でiPhoneiPadも10数GBの最低容量のものなのでインストール不可。iPhoneは音楽を消去し、iPadは新聞閲覧ソフトいくつも一旦消去して、のインストール。二時間近く要す。土曜といへば、で聞いてゐたTBSラジオの六輔その新世界で六輔とゲストの巨泉が日本テレビ11PMやゲバゲバのプロデューサーだつた井原高忠氏の思ひ出話が面白い。テレビが自由だつた時代。永六輔はそんなテレビもラジオに比べ自由に話も出来ない、とテレビから離れたが今にして思へば20世紀のテレビは未だ自由だつた。その六輔と巨泉がそれ/\今日の毎日新聞(朝刊)と朝日(夕刊)に井原氏追悼の文章を書いてゐた。巨泉は井原がどれだけ真面目にテレビ番組制作に携わったか、その逸話として当時は映画は真面目でテレビのバラエティなんていゝ加減な大物俳優がゐたが井原はスタジオで調整室からインターホンで現場のアシスタントに「すぐにお車を用意してギャラをお支払いし帰ってもらいなさい」と慇懃無礼に扱ひ、番組制作では裏方を大切にして企画練り上げさせる作家は永六輔井上ひさし青島幸男小林信彦らが面白い台本を書き出演者は最後に決めた、と今の「タレントありき」の番組づくりとの違ひを指摘すれば永さんも自分がテレビに出ないのは主義ではなく「出演交渉がまとまらない」からでテレビは先づ「〇月△日は空いてますか?」と来て番組の主旨も言ふ前に日取りは「出たがる人なら誰でもいゝ」からで井原氏の時代ならプロデューサーがスタッフに、テレビ局が出演者に番組づくりの想ひから伝へ納得したら出演交渉だつた、と……二人の話が同じところを指摘。喧嘩のない現場、ものを主張する大きな声も聞こへないスタジオ……テレビ局も教育も国会も皆同じか。昨日ほど大気汚染ひどくもないのでジョギング。晝にラーメン。午睡。夕方、Z嬢と北角へ食材買出し、といふかあちこちで知己の猫を愛でてばかり。北角は散歩してゐると古い雑居ビルでいきなり壁面に窓を開けてゐたり(当然、違法どころかかなり危険な仕業w)、ゴミのやうなパーツ集めた電気屋?あつたり面白い。鰂魚涌の嘉利中心にある粥麵館に飰す。唯霊先生が半年だか前に信報で

還記得小時候在中環上班的時候, 已經很愛到上環的生記吃粥, 由那個時候已經很喜歡吃景叔的粥. 多年之後回港工作, 剛好景叔也在灣仔開設了李景粥品專家, 自然也會常常前來惠顧. 每當我覺得不舒適的時候, 前來吃碗粥, 也有動力繼續工作. 不過這也是好久以前的事了. 我不再在灣仔工作, 李景粥品專家亦結業了. 有時候, 真想時空永遠停留在那個年代, 那段美好的日子.

と書いてゐたが、その上環の生記にゐた景叔が開いたのが湾仔の李景粥品で、こゝも美味かつたが家賃高騰で閉業。その景叔が鰂魚涌の嘉利中心のオフィスビルに招かれ開いたのが此処。上客多し。ビデオニュースドットコムで『朝日新聞を叩いているだけでいいのか』の後半見る。
▼都新聞の「こち特」から。いま、この国はベタに力を信奉している。安全保障、経済しかり。けれども、知人の武道家はこう話す。「力みすぎると周囲も自分も見えなくなる。そうなるとケガをする」。本当に強くなるには脱力こそが肝心。それは注意力を向上させるという。扇動を避けて、心静かに。まずはネットから離れてみたい。(牧)
▼蘇格蘭独立投票拾遺。今回の蘇格蘭独立の住民投票は蘇格蘭居住者なら原住民だけでなく英国人も外国からの移住者でも投票権あり、而も非蘇格蘭系の市民がかなりの割合で独立支持、蘇格蘭はポーランド系移民多くドイツやソ連に蹂躙され祖国独立奪還の彼らは心情的に蘇格蘭独立支持か、と浜矩子(都新聞)。SCMP紙は(経営層は北京の顔色窺ふが)社説“Democrary wins in Scottish vote”で“the message from Scottish voters -of whom 1.6m voted “Yes”- is that orderly constitutional change can be achieved through democratic processes.”と香港に暗示あり面白い記事は“Scots in Hong Kong”で香港史上の蘇格蘭人としてジャーディンマセソン商会創設のWilliam Jardine(1784〜1843)やHSBC創設のSir Thomas Sutherland(1834〜1922)、総督では現代香港建設の父たるSir Murray MacLehose(1917〜2000)やSir David Wilson(1935〜)を挙げ香港大学創設資金もピークトラム建設技術も蘇格蘭人なしには成り得ず、と。湾仔のLockhart RdもStewart Rdもそれぞれ蘇格蘭人植民地官僚の名前が由来。今回の英国の新聞報道で傑作は投票日の様子伝へるThe Guardian(19日)で1面に“Scotland’s history-makers”と公民投票に臨む16歳の少女の姿で「すわ決戦」、で継続記事見ようと紙面捲るといきなりM&Sの男性下着の広告で裸の男である(笑)。英国のトップモデルたるDavid Gandyの起用で“Ultimate in fit”といふ宣伝文句すら蘇格蘭へのメッセージか、と……のはずないが。このセンス、さすが英国と敬服。