富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Majority in China expect war with Japan

fookpaktsuen2014-09-11

農暦八月十八日。早寝しても二、三時間で目が覚めてしまふので昨晩はハーブ系の(って脱法ハーブに非ず)睡眠誘導剤飲んで寝たら朝六時まで八時間ぐっすり。昼間も欠伸一つ出ず。FT紙の“Majority in China expect war with Japan”なんて記事(こちら)で眼が覚める。煽るなよ……ったく。錦織圭といふ庭球全米公開で準優勝の選手の名前が「にしごり」だとはアタシも今日まで知らず。晴。官邸での事務仕事に中近両用眼鏡かけてゐる時間がかなり長くなり、いま使つてゐる眼鏡は数年前に手持ちのフレームで試しに拵へたものだつたので、東京メガネ(そごう)に往き長年懇意のF氏に相談で新しく誂へる。遠視に老眼、極度の乱視だが今はHOYAのレンズ工場が香港(火炭)にあるので数日で出来上がる。燈刻、ハッピーヴァレイを歩いてゐると、こゝ数日一帯が何だか生ゴミ臭い。ゴミが町中に散乱してゐるのでもなく、坂のずいぶんと上からずっと、なのはおそらく高台で違法なゴミ収集車が生ゴミから出る汚水を下水に流し、それが地下の下水管に入らず(すでに詰まってゐる)道路の側溝を坂下に流れてきたと思はれる。トラックのタンクが汚水で嵩が増えるので、汚水廃棄すれば嵩の減る分ゴミを集めることができる由。近くにゐるZ嬢と待ち合せまでHMV Kaféで赤葡萄酒一杯飲み新聞読み。幸せ。朝日新聞夕刊の歌舞伎評(天野道映)今月歌舞伎座での秀山祭。「法界坊」といへば中村屋の当りだが「十七代目勘三郎のような憑依型の役者は喜劇性にのめり込んでいった」が「知性派の吉右衛門」は「抑制が利き、あまり悪ふざけしないのがいい」さうで道具屋甚三役に「やはり知性派の仁左衛門がつき合って、さらにその感が深い」といふ。何だか十七代目がたゞのバカのやう。また松島屋の仁左衛門(祖父)と千之助(孫)の連獅子は「切り立てたセロリの香りに似た爽やかさ」ってセロリに確かに香りはあるが切った瞬間で切り立てゝおいたら即に香りもない気がする……ヘンな比喩(かういふ比喩が赦されるのは康成か春樹くらゐ)。これに比べると「褒めてるのか貶してゐるのかわからない」が評論の一つの文体を構築してゐた保さんの歌舞伎評が懐かしい。恐ろしいほど肩から背中が凝りラウンジチェアに坐つてゐるのも疲れ早寝。
▼紐育時報の社説で“Dengue Fever Hits Japan”(こちら)語ることは日本でのデング熱の稀な発生だが問題は地球温暖化でありデング熱対策に、これまでの日本政府の二酸化炭素排出量削減などでの効果的な取組みの経験活かすことへの期待。それに対して例へば読売新聞の社説「デング熱拡大 感染症の侵入に注意しよう」(こちら)の、まるで小学生相手、稚拙なこと。
▼沖縄で那覇市長(翁長雄志氏)県知事選出馬に伴ひ同日選挙だらう市長選で翁長氏支へる那覇市議会5会派(元自民党の県民ネット、社民、共産、社大党と生活の党)と経済界などでつくる市長選候補者の選考委員会が後継候補として副市長(城間幹子氏)で最終調整、今日にも正式決定の由(沖縄タイムスこちら)。保革を超えて老若男女「これが沖縄」といふ「かたち」があるのは羨ましいかぎり。それが「本土的なるもの」に対抗する図式。

朝日新聞従軍慰安婦、吉田調書、池上ななめ読みの誤謬三連発で読売、文春、産経など欣喜雀躍。この他紙誹謗の風潮は海外のマスコミには見当たらぬ悪習。朝日の信頼暴落はそれを揶揄することより寧ろマスコミ全体として「報道の価値」をだう維持するかに先守すべし。