富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

米国に失望?今の自民党にこそ失望だよ、まったく。

fookpaktsuen2014-02-19

農暦一月二十日。雨水。氷雨。気温は摂氏十度。字を書いてゐて、ふと凸と凹の書き順気になる。凸も凹もちゃんとした漢字なので正確な書き順あるはずで調べてみると凸はこちら、凹はこちら。確かに書き順に従ふと少しきれいに書ける。
衛藤晟一首相補佐官が晋三靖国参拝について米国政府の「失望」に「米国が『失望』と言ったことに我々のほうが失望だ。米国は同盟関係の日本を何でこんなに大事にしないのか」と米批判を動画サイトに投稿の由(朝日)。米国は「中国にものを言えないようになりつつある」さうで「あの言葉は中国に対する言い訳だ」と衛藤。米国はそんなに脆弱ぢゃないし中国もそんなに強くない。この方自身がシナフォビア(今、思ひついた造語)かしら。更に、実は参拝前に米側に「賛意を表明してもらいたいが無理ならば反対しないでほしい」と求めていた、と。まさに岸田秀心理学でいふところの子どもの領分。晋三靖国参拝で同じ米批判でも櫻井よしこが一応在野なのに比べ首相補佐官のコメントは重い。さすがの産経新聞すら事実報道と官房長官コメント掲載のみ(こちら)で、この発言支持せず。今日の朝日に佐藤優さんの「反知性主義」といふ言葉に関する記事あり。嫌中、憎韓、反日……など「実証性や客観性を軽んじ自分が理解したいように世界を理解する態度」で自分に都合のいゝ物語のなかに閉じこもる姿勢、ってまさに前述の衛藤の発言もそれ。昨夕の都新聞で吉見俊哉先生が普段かなり冷静な方だがNHK会長の暴言にかなり感情むき出しで批評もわかるところ。吉見先生曰く、今回のNHK舌禍は海老ジョンイルの時に育まれた自民党右派とNHKの一部勢力との深い結びつきからのこと、と。その通り。海老ジョンイルといへば昨晩だつたかパレスホテルで晋三と会食。あの茨城弁で「今のうちの会長は困ったもんだよ、私んときはあんなごとなかったでしょよ」とか言つてるのでせう。
▼昨日の信報社説「第四季GDP潑冷水 安倍三箭後勁不繼」。
綜合來看,在資本支出筯長緩慢、消費動力將受到消費稅上調的遏抑、淨出口對筯長貢獻不大的發展形勢下,如果安倍政府不在財政和貨幣政策上作出支持,今年第二季度後,日本經濟的確面臨急遽收縮的風險。
▼都新聞一面トップで 「政治的」作品撤去を 都美術館「クレーム心配」 と見出し踊り(こちら)都美術館でなんたる右傾、と驚いたが現代日本彫刻作家連盟の定期展に出展された「時代の肖像−絶滅危惧種」といふ造形作品は「竹を直径1.8メートル、高さ1.5メートルのドーム状に組み上げ星条旗や日の丸をあしらった」もので「特定秘密保護法の新聞の切り抜きや「憲法九条を守り、靖国神社参拝の愚を認め、現政権の右傾化を阻止」などと書いた紙を貼り付けた」作品だといふ。これではアタシなら美術館の肩を持つ。あんまりな作品。作品で政治的主張も自由だがピカソゲルニカであるとかチャップリンの「独裁者」、パロディ、丸木位里・俊「原爆の図」とか所謂「左傾」でも右翼が見ても作品に対しては黙るやうな、畏敬を感じるやな、そのレベルに達してこその芸術。最初から右翼や民度低き民のクレームや懸念誘発するやうでは……。それにしても、結局この造形作品の作者による上述の「原政権の右傾化を阻止」の紙を剥がすことで展示認められたといふが都美術館側は「観客からの苦情があれば撤去を求める方針」といふのが何とも情けない限りで、逆に極端な右翼スローガン作品がかりに出展された場合に美術館はこの左傾と同様の措置がとれたのか?が大いに疑問。いずれにせよ都美術館が毅然とした方針でもつて運営されてゐるとは思へず。