富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

デモニモ行カズ 選挙ニモ行カズ

fookpaktsuen2014-02-10

農暦正月十一日。曇。摂氏九度。極寒。昨日の都知事選。金澤H君曰く「問題は細川、宇都宮の二人とも「勝てない候補」だったこと。左派、市民派から穏健保守、場合によってはネオリベ的な層(たとえば河野太郎的な)まで束ねて支持を得られる候補者がいてようやく自公と拮抗できる」わけだが、その場合でも「××はネオリベ(保守)だから支持できない」と抜ける層があるから結局のところ「足し算にはならない」のか、と。今朝の朝刊一通り見て目立つたのは毎日新聞の「細川無念」で「そんなに応援してゐたの?」とアトになつて驚くが都新聞は大きな見出しで「原発即ゼロに難色」って都知事選=原発そのものの姿勢。毎日新聞山田孝男「風知草」が「東京ホワイトアウト」と題して相変らずの筆致。都知事選と原発が絡み合はないなか岩見氏は一月四日に放映されたNHKのドキュメンタリー「福島・浜通り原発と生きた町」で取り上げた双葉町の元町長岩本忠夫の話。2011年7月にすでに引退してゐた岩本は避難先の福島市の病院でひっそりと亡くなつたが「原発はイヤだが、窮乏、不便はもっとイヤ」と思ふのが人情で、反原発か受け入れか……の岩本のジレンマは、都民、国民、ひいては人類全体のジレンマだらう、と山田孝男原発立地地域での「原発ゼロ」か「推進」かは「生活を賭けた争点」だが電力消費地の東京にはそこまでの切迫感はなく「原発は話題の一つ」に過ぎなかった、と。双葉町原発を選び繁栄し3・11で全てを失つた……それが町と元町長の運命で「人類の運命も同じと決まっているわけではないにせよ全然別という保証もない」。都知事選の前日の戦後3番目の大雪は雪で辺り一面が真っ白になり視界がきかないホワイトアウトか、と「東京ホワイトアウト」。
▼ネットでの拾ひコメントだが
「デモ」ニモ行カズ選挙ニモ行カズ、残業ニモ不眠ニモ負ケヌ丈夫ナ体ヲ持チ、政府ノ増税ニモ決シテ怒ラズ
……となか/\上出来の作品があつたので、これを本歌に戯れ歌を作つてみる。
デモニモ行カズ
選挙ニモ行カズ
核ニモ放射能ニモマケヌ鈍感ナカラダヲモチ
政府ノ増税ニモ決シテ怒ラズ
イツモヘラ/\ワラッテヰル
一日ニバラエティ番組3時間ト澤山ノCMヲ見テ
アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキモセズ ソシテワスレテ
東京ノ近郊ノ町ノ小サナアパートニヰテ
東ニ政治活動スル輩アレバ アレハ右翼ダト罵リ
西ニ反原発ノ市民アレバ ソレハサヨクダトレッテルヲ貼ル
中国ニ反日叫ブ人アレバ 話サズ怖ガルコトデ済マセ
北ニケンクヮ売ル将軍様ヰレバ テポドンガ怖イ/\ト恐レ
政権与党官僚ノ思フガマヽ
核禍ニナレバオロ/\戸惑ヒ
世界ノミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
相手ニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハ……ナリタクナイ