富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

ベト響の第九@河内オペラハウス

fookpaktsuen2013-12-27

農暦十一月廿五日。越南河内二日目。中国と同じ共産党一党独裁国家でも顔本も呟板も繋がるのだから中共より越共はずつとマシ。昨日は毛沢東誕生日。昨晩半夜三更すぎて寝床に入つても朝五時前に目覚めてしまふが早朝からのバイクラッシュの騒音期待より静か。晋三の靖国参拝にまぁ非難囂々。読売すら

“電撃参拝”である。なぜ、今なのか。どんな覚悟と準備をして参拝に踏み切ったのか。多くの疑問が拭えない。

と驚愕画さず「外交立て直しに全力を挙げよ」(こちら)。ナベツネすらリベラルに思へる今日この頃。だが産経が「国民との約束果たした平和の維持に必要な行為だ」といふのは正に正論。晋三は本当にさう思つてゐるのだから。その平和への信念をなぜ中国や韓国はわかつてくれないのかしら、と。問題は晋三そのものではなく晋三がさうすることでの呼応する民草が象徴する<日本>のブレなのだが。ホテルの食堂で朝餉。朝からフォー。外出前にホテルのフロントで今、旧市街エリアで路線バスの値段はいくら?と尋ねるとタクシー呼び寄せと勘違ひされ「路線バス」といふと怪訝な表情される。Vt₫5.000(US¢25)も諸物価高騰で仕方ないのか(3年前はVt₫3.000だつた)。旧市街漫ろ歩きホアンキエム湖。中央郵便局。郵便投函。市劇場(オペラハウス)で予約してゐた今晩のコンサートチケット入手。1階のS席でVt₫500.000也。南に下りPho Thienでフォー頬張る。やはり実に美味。Z嬢がホム市場で布屋巡り。早くも昼近し。ホアンキエム湖まで戻り湖畔漫歩。ハノイ大教会前でZ嬢と別れハンザ市場近くのビアホイで昼ビール。この周辺のビアホイは他より高いが確か3年前にVt₫750.000だつた生麦酒がVt₫900.000になつてゐた。ホテルに戻り午睡。ホテル周辺ふら/\してハノイウオツカ(Vt₫800.000)購ふ。途中、通りがかりのビアホイで生ビールこちらは2杯でVt₫8.000とお得。部屋に戻り午後のウオツカ。買物からZ嬢戻る。本日二度目の午睡。日暮れて出街。昼麦酒したハンザ市場近くのビアホイまで歩き、こゝは鍋も評判。トマトベースのサワースープで浅蜊の鍋(Vt₫350.000と高値)。ホアンキエム湖畔漫ろ歩き。Kem Trang Tienのアイスクリーム(Vt₫12.000)。オペラハウス。念願叶つて、今回はこれが主なる目的での河内旅行だが、ベトナム国交響楽団本名徹次さん指揮でベートーベンの第九。この楽団、本名さんもさうだがベトナムに進出する日系企業がかなりスポンサーになり今季は味の素。合唱は地元ハノイの邦人も参加。巴里のオペラ座模して1917年に建立の河内のこれは小振りながら設へはそれなりに見事。劇場や音楽堂に大切なのは、やはり華やかさ。晴れの気分。客も邦人多し。今晩は本当に第九だけ。第九の生なんて何十年ぶりかしら。このオケ、かなり水準向上と聞くが国を代表するオケとしてはまだ/\。だが香港フィルが楽団員の半数以上が外人部隊だと思へば土着で立派。ベトナムはダンタイソンやヨーヨーマなど傑出した音楽家も生んだが多くが海外に出てしまふのが難。第九は第1楽章は練習すれば出来る、第2楽章は旋律が美しいのでオケの水準よりよく聴こえる、第4楽章は合唱でこれも勢いでいけなくもない。だが一番梃子摺るのは第3楽章。アダージョから始まる、あの曲の宗教性。あれで天昇してしまふから第4楽章のあの「ルール違反」が赦されるわけで、一番大切な楽章なのではないか、と今晩つく/\思はされた。がベトナムのこの楽団はおそらく一番練習でもきちんと仕上げが出来てゐなかつたのがこの楽章。練習だけではなくオケの精神性や哲学が問はれる部分なのだ。だから六ッかしい。それにしても日本からも合唱はサポートの出演者も来て日越友好、大変よい温かみのあるコンサート。コンサート跳ねて夜風浴びながらホアンキエム湖、Hang Daoの夜店街冷やかしてホテルに還る。ウオツカハノイ飲む。