富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

原発ゼロ

fookpaktsuen2013-09-16

陰暦八月十二日。日本では台風18号が巨大な勢力で三重、京都、福井を襲ひ愛知の岡崎に朝上陸したと思つたら晩には釧路沖まで駆け抜ける。香港も未明は雨だつたが天気回復。夕焼けがきれい。思はずSir Cesil's Rideを5kmほど走る。晩はキリンの秋限定麦酒飲みながらエノキ茸や秋の野菜で味噌仕立て、牛肉を煮て飰す。
▼福井の大飯原発4号機検査のため停止で日本は震災のあと二度目の「原発ゼロ」。このまゝでいゝのに着々と原発日本に向かふ政府財界。福島三春町に住まはれる玄侑宗久師「被災者の苦悩 共感を」(都新聞)。東日本大震災前から効率優先の新自由主義的な考え方が福祉や教育に持ち込まれゆゆしきことと思つてゐたが震災で、本来であればさうした効率優先、中央集権的なシステムを考え直すべきなのに、最近の日本の動きを見ていると原発事故といふ非常事態経験したのに再び「エコノミックアニマル」になるのか、と不安になる、「大飯原発だけでも電気は足りた。ところが国民的議論もなく再稼働しようとする。私にはお金や特定の人の利権のためとしか思えない」と宗久師。そして「こち特」で田原牧デスクは

昨夏。大きなデモをやり、自民党よりは脱原発を考えた民主党政権下でも再稼働は強行された。だから無力感が漂う。ただ、再稼働の前提だった事故収束や電力不足のウソがよりハッキリした。意思表示しても徒労かもしれない。それでも声を上げる。大切なのは物言うワタシたちであり続けることだ。

と、その通り。だが、さうした意思表示も秘密保護法制定で福島の汚染水問題報じるだけでテロ防止口実に違法活動といふ時代になるのかしら。
▼同じ都新聞で山口二郎教授は「オリンピックは国ぐるみのドーピングで、後には一層大きな疲労感が残るだろう」と。五輪誘致で「ドーピングのない国」で日本宣伝したが確かに国家レベルで「生き方」にドーピングしてゐるのは世界でも稀有の国かも。