富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2013-07-18

農暦六月十一日。夏の恒例で「書展」開催中。今日行こうと思つたが甘かつた。お子ちゃまテロ対応で終日忙殺される。
▼昨日引用した都新聞の「こち特」軍事石破の懲役300年で、いつもこの「こち特」のデスクメモの一言がとても素敵なデスクの牧ちゃんは、かう述べる。

遠い昔、銃を手にした警官らが街をうろつく光景にファシズムを重ねた。でも、想像を欠いていたと確信する。お笑い番組と監視カメラ、好戦的な政治家の暴言と無関心にあふれた日常。もうすでに一線を越えていないか。そういえば、故田中正玄氏は軍国主義はささいな弾みで戻ると警告していた。

本当に。「お笑い番組と監視カメラ、好戦的な政治家の暴言と無関心にあふれた日常。」大宅先生の仰つた一億総白痴がまさにこれ。
▼FT紙が“A strong leader in Japan is a plus not a minus”と晋三評価(こちら)。おい/\FTよ、おまえもか、と思つたが、
Diplomatically, there is one big advantage to having a strong prime minister. Love him or loathe him, his foreign counterparts know he is someone with whom they can do business. Alone among recent leaders he is liable to stick around long enough to see agreements through. That is worth its weight in gold.
と、あくまで「外交的には」で少し安心。確かに少なくても1年以上首相であつてくれゝば国家社会主義者でもカルトでも構はない。
▼環球時報の社説「香港普选可期,但绝非“国家大选”」が(いつものことだが)香港に苦言。(こちら

  • 所有香港公民都有依法参选的权利,但如果有人以为普选可以成为香港政治权力的唯一来源,什么样的人都可以当特首,普选的行政长官可以同中央分庭抗礼,那就出了基本法的轨。这种情况不会在香港发生。
  • 香港各派需要把对未来的设想统一到基本法和中央的表态上来,试图公开对抗或者暗渡陈仓,都是白费劲。那是在一条死胡同里的长跑。
  • 一些香港反对派人士认为国家很怕他们闹,对他们搞游行示威很难适应。而事实是这一套在内地的一些地方也时有冒出,中国社会对激烈反对意见越来越有承受力。普通内地人倾向于相信,香港人懂得一旦社会动荡,最终埋单的是他们自己。因此闹事者直接绑架的并非中央,而是希望保持长期繁荣的香港社会。

と、ある面、悲観的に納得。
▼いつの間にか香港競馬のシーズン終はつてゐたが最多調教師は葉楚航。新界領袖簡炳墀の弟子。大したものだが最多勝について「我多謝粉絲及香港人對我的支持,因為我都是土生土長的香港人……我特別要多謝師傅簡炳墀,他教曉我很多東西。未來的日子就讓大家一齊為香港努力吧!」と語つた由。競馬の世界にも「去中国化=本土化か」と信報で占飛子。本土派と外来派といふステレオタイプな政治化。香港の地場の調教師といへば告東尼(トニー=クルーズ)だが彼が最多勝のときに「土生土長的香港人的勝利」と宣ふことがあつたか。クルーズ調教師はマカオ出身でさらに先祖は葡萄牙、中国、さらに多くの混血だがこの一世一代の騎手・調教師の勝利で誰も彼の出自がだうのかうのとは考へず人々はたゞ我の勝利のごとく祝ふばかり。
上周三晚,整個跑馬地馬場的馬迷都為葉楚航打氣,希望葉楚航能後來居上,除了因為葉楚航是underdog外,還因為葉楚航才是「自己人」。葉勝出,才是真真正正本土的勝利。假若不是這一兩年「本土主義」興起,會不會有同樣的激情呢?你話呢?
と占飛子。
▼昨日の朝日に一水会代表の木村三浩先生の言を読む。

和をもって貴しとなす。これこそが日本の伝統であり、私たち右翼が目指してきた日本のあるべき姿です。国や民族や文化や考えが違っても、相手を尊重するのが「大和」の国、日本です。しかしどうですか、いまの日本は。嫌韓国、嫌中国を語ることで日本人の劣化から目を背け、見せかけの自信を得ようとしています。お手軽で、非歴史的で検証に耐えない。日本は右傾化したと言われていますが、民族派右翼である私はむしろ、暗然たる気持ちでこの社会を見ています。(略)戦後自民党はもともと、反共産主義、つまり理想ではなく「反」に立脚した政党だと考えた方がいいと思います。(略)少なくとも冷戦終結後は「反」を超えて、世界の中でどういう日本を目指すのか自分の頭で考えなければならなかった。ところが結局、アメリカについていけばいいんだという惰性に流れてしまいました。損か得か、ごく短い時間軸でしか物事を考えられない定見を欠いた国。それが今の日本です。

と全く仰る通り。「決定的だったのは」と木村さん指摘するのはイラク戦争加担。真っ先に開戦支持し協力、日本独自の判断微塵もなし、で、その判断が妥当だったかの検証すら未だになされぬまゝで「こんな現状を放置したまま憲法を改正したら集団的自衛権の旗印のもとアメリカの下請けとして何処までも引きずられて行くことになる」「ゆえに現時点では憲法改正には反対せざるを得ません」と。「何が「正義」か問うことすらできなくなっている。お手軽に生きているツケは、いつかきっと払わなければならないでしょう」は近い現実の話。