富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2013-07-06

農暦五月廿九日。晴れたり雨が降ったり。岩波『世界』二月号と六月号読む。夕方、北角。香港殯儀館。尖東GのT氏ご逝去のお通夜。迂生1990年に香港に旅居始めた際には已にあつた焼鳥屋のご亭主で年に一、二度しか訪れぬアタシはいつも「いらっしゃい」「どうも」で他に話したこともないのだがお住まひが陋宅に近く、いつも文庫本一冊携へた姿ときどきお見かけ「こんにちは」。それだけの面識なのだが、どこか親しみあり。お弔ひに一緒した京都B氏、Z嬢と炮台山の「自然や」に飰す。酒は初孫。
▼今日読んでゐた世界二月号「メディア批評」(神保太郎)にあつた話。昨年十二月の衆院選挙でアーサー=ビナード氏が十二月六日の新聞各紙が揃つて「自民党単独過半数の勢い」の見出しに呆れた、と。そんなもの世論調査ではなく、本来こんな大事なときは「どの党を支持するか?」なんて調査ではなく「重要な政策について賛成か反対か、新聞としての意見をはっきり述べ、支持できる政治勢力を堂々と応援する」べき、と。神保さん曰く、在京各紙で都新聞除いて自民圧勝、民主ボロ負け、でアトは第三極の話だけ。都新聞だけ一面トップは石綿被害者へ賠償命じた東京地裁判決で選挙の世論調査はその左隅「自民優位、民主苦戦」で「半数が投票先決まらず」詳しく分析。どの調査でも原発存続、消費税引き上げ、普天間オスプレイに概ね反対といふ回答が多いのに、それに賛成か態度ぼかす自民が選挙で何故、圧倒的有利なのか、それに関する分析もなし、と。……これは今回の参院選でも同様。自民党圧勝で、だとすると何がどうなるのか、それでいゝのか、とマスコミが問ふべきなのだが。そんなこと読売や日経に期待しても無理か。朝日も各論反対で「それぢゃどうする?」はまるで見えない。

世界 2013年 06月号 [雑誌]

世界 2013年 06月号 [雑誌]

世界 2013年 02月号 [雑誌]

世界 2013年 02月号 [雑誌]