富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

「年収150万増やす」と晋三

fookpaktsuen2013-06-10

農暦五月初三。昨晩、結局、気管支がぜい/\いつてなか/\寝つけず結局、文藝春秋読み終へる。ドナルドキーン&徳岡孝夫の「日本文学の豊穣な言葉、贅澤な時間」面白い。キーン先生が露伴の『太郎坊』といふ短編を挙げ筋を少し紹介して「あとは読んで貰つて」といふと昔は図書館で全集にでもあたるべきところ今だとiPad青空文庫ですぐ『太郎坊』読める時代なのだから。それを読んで寝る。窓を開け放して寝てゐるので夜明けで自然と目が覚める。朝の爽やかなスコール。流感で久々にタオルケットかけて寝たら朝、大量の汗をかいて目覚め、痰と鼻水が出たら少しすっきり。但し喉痛め声がほとんど出ず。仕事休めず官邸へ。早晩にふら/\帰宅。郵便受けに電気代の請求書。月HK$272ってことは1日100円。通常、冷房使ふ夏がピークになるが陋宅は夏も冷房殆ど使はないので寒がりの私が暖房の冬がピーク。昨年夏は冷房が壊れてゐて電気代高かつたが今年は暑いものゝこのペースで夏を乗り切りさう。冬瓜すり卸して韮と豚肉の鍋。冷房なしで汗かく。今晩の日放協NW9は4年8ヶ月ぶりだかの株価上昇でキャスター大越が浮かるのかしら。嫌ひだから見ないし、このところ基本的にテレビジョンは頭悪くなるので見ない生活続く。
▼アタシも何かにつけ人の言動にあれこれケチをつけるが一応は理屈並べて、で一言「つまらない」といふ否定は避けてゐる積もり。だが敢へていふが朝日新聞の日曜連載「日曜に想う」は「つまらない」。あれほど大物(だつた?)記者並べ鳴り物入りで四月から始まつたが、ありゃ何かしら。紙面の無駄。毒にも薬にもならぬ駄文ばかり。大野博人記者のやうなこれまでかなり興味深い記事を書いてゐた人も「日曜に想う」だと駄目。そも/\「編集委員」制度ぢたい有能な記者を部局のしがらみから解き好きに取材させ面白い記事を書かせることで「かつての」本多勝一らかなり成果もあつたし、自由に書かせるでは朝日ジャーナルの特派員リレーエッセイもかなり好評。それを仰々しく「特別編集委員」だかに祭り上げて厚遇で巴里だ、華府、香港だ、と配置して……でも「つまらない」。
▼「単独インタビュー、安倍戦術 脱「ぶら下がり取材」「TV受けする」生出演次々」と昨日の朝日新聞。全キー局の番組に単独で出演の晋三。これまで内閣記者会が「加盟社間の申し合わせで首相の単独インタビューを原則自粛してきた」のは「首相側によるメディアの選別を防ぐとともに記者会見やぶら下がり取材など日々の首相取材を制限する口実になりかねないとの考えから」で「テレビへの単独出演も各社回り持ちで行ってきた」と、何かにつけ悪口いはれる記者会もそれなりに機能してゐたのだ、と今更ながら知つたが、この晋三オンパレードは晋三側が「同記者会に単独インタビューを積極的に行う考えを伝え」それに対して記者会は「メディアの選別や会見回数の制限をしないよう求めた上で自粛を解除」し「単独インタビューはこの変更に先立って始まった」といふ。結局のところマスコミはメディア選別防止といふ建前で全局で大政翼賛的に晋三PRとなつたもの。晋三が悪いのかマスコミが悪いのか、といへば明らかに後者。

仏頂面の官房長官「総理は演説のなかで分かりやすく説明しようということだったと思う」って、それは更にマズイだろ。「1人あたりの国民総所得と平均年収の違いを首相に「わかりやすく」説明し理解を得ました」くらい言って笑いをとればいゝのに。