富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

株もほすてふ安倍の下愚山

fookpaktsuen2013-05-31

農暦四月廿二日。早起きで朝ゆつくり新聞読んでゐたら「日本散戶掟散股市 單日再瀉737點 外資密密接貨」と昨日のまた株価暴落受けての記事(こちら)。「東京三菱UFJ銀行分析員則指,日股出現調整,是投資者開始衡量「安倍經濟學」成功與否。首相安倍晉三上任日股爆升,但目前日股和日圓走勢,與安倍主張背馳,觸發投資者對後市的疑慮」と、こんな悲観的な指摘、日経さんでしょ本来載せるべきなのは。今日も暑くなりさうで、すつかり夏。

春すぎて夏来にけらし死に体の株もほすてふ安倍の下愚山

と詠む。雲一つない群青の空は炎天。日射しきつくアタシも思はず開襟シャツに日傘、扇子といふ夏ルックに。気温は朝すでに摂氏29度で昼は33度まで上昇するが湿度が69%と香港にしては低いので日陰は涼し。このところ常に3、4日前の新聞をiPad miniで読んでゐるのだが、胃痛で酒控えた=眠くならないからか新聞読み進み今日は今日の新聞読み終はる。このまゝお酒断とうかしら……まさか。こゝ数日、晩に一切テレビジョンつけず。殊に日放協でNW9など見てキャスター大越の社会の公器たり得ぬ言動や女性キャスターの不幸招く低く暗い声に「なんてこんな馬鹿なコメントができるんだ」「キャスター大越、降板!」「神南のニュースセンターもこんなアホな報道するとは」とテレビジョンに向け罵声浴びせてゐることの余りの無意味さに我ながら呆れたが故。ラヂオつけると香港フィルの文化中心での定演生中継でモーツァルト31番、なんて無難なショパンのLes Sylphides、中入り後はストラヴィンスキーの『春の祭典』聴く。今年はこの曲の完成から100年で頻繁に聴くことに。指揮はOleg Caetaniの客演。この「面白くない楽団」にとつてストラヴィンスキーの「春」なんて昔では考へられなかつたはず。それがかなりのレベル、たゞ混乱と不安のなかでの破廉恥な「さて、どんな理不尽なことが起きるのかしら」といふ期待や不条理をも呑み込むやうな自然の脅威なーんてまだ/\楽しめるレベルではないが。ふと思つたが、このバレエでの物語、香港で中国との関係に置き換へて物語にすると面白い鴨。大地=香港の礼賛と太陽神イアリロ=中共の怒り、そしてイアリロへの生贄として一人の乙女=裁判官が選ばれて生贄の踊りを踊った末に息絶え、長老たち=土共によってイアリロに捧げられる、と。
▼劉健威兄が信報連載で、香港で開催中のアートフェアArt Baselで「九龍皇帝:曾灶財的藝術」なるイベントあり、これを拝聴、その語り手のあまりに勝手な理屈に呆れ「那些文化人對此視而不見,他們簡化曾灶財的行為,只為了將之套入自己的論述系統中。就像電影《羅生門》所描述的──每個人都在為自己的利益說話,客觀真理和事實並不存在。」と。然り。

李卓人って人があまりに反体制のプロ化してゐるのが何とも……。李怡先生が蘋論(六月朔日)に
香港人來說,這場爭論的最大意義,不是看維園有多少人,而是爭論帶來最深刻的丁子霖的話語:一個號稱爭取民主的機構,卻用老子天下第一、以我獨尊的專制態度來對待不同意見,我們怎麼相信他們是真正民主的呢?
と書いてゐる。それにしても天安門の母たる丁子霖女史の語るところが何とも重い。
接下來說的話,真是值得支聯會和相關團體、各泛民領導人深刻反省,她說:「這樣一個民主機構,但行事方式卻這麼不民主,以這樣不民主的態度來對待我,我提點意見,你就把我說成這樣子。我看他們轉來的一些東西,我看人家(本土派)提的意見也不是完全沒有道理啊。」她續說:「老子天下第一,以我獨尊,我覺得這是不民主。一個爭取民主的機構,用這種辦法來對待包括我在內,包括香港一些本土派,那也太專制了……。」