富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2013-03-21

農暦二月初十。ネズミにも弱い原発……絶対に管理運営は無理。今月十日に横浜のみなとみらいでハイティンク指揮の倫敦交響楽団でマリア如庵ピアスがベートーベンのピアノ協奏曲2番弾かれた由。聴きたかつた。
朝日新聞一面トップ「学校週6日制8割賛成 公立小中の親、教育格差6割容認」とベネッセとの調査結果(こちら)。お茶の水女子大副学長の耳塚寛明先生(教育社会学)が「驚いた」と指摘するのは
戦後の日本社会は、生まれの不平等にかかわらず、努力が報われる「平等社会」を目指してきた。カギを握っていたのが学歴だ。どの子も、努力してよい点をとれば偏差値の高い学校に入れ、収入の多い職に就ける、と人々は信じていた。その「学歴神話」が崩壊し、学校がかつてほど「平等化装置」としての役割を期待されなくなったことを、今回の結果は教えている。
と。ほんと戦後の理想が終はる。それにしても学校に行く日が増えれば何かがよくなる、といふのは大きな間違ひ。日本は学校に子どもの教育を委ねすぎ。フランスなど学校に行く日は年の半分ほど。でも子どもは育つ。といふか学校以外の部分で、家庭や社会が子育て放棄してしまつたのは明治二十年くらゐから学校=国家が子ども=兵隊さんを育てる教育になつてから。
天皇陛下執筆に加わられた魚類解説書「日本産魚類検索 全種の同定 第三版」「ハゼ亜目」に畏れ多くも陛下お書きになつたシモフリシマハゼなる魚の御製作絵あり(毎日新聞こちら)。丁寧に書かれてゐるのは陛下のお人柄。だが生物の観察スケッチとしてどうか、ヒレの表現とか、大胆にデフォルメされてゐないか、といふ声もあり。だが戦後民主主義的表現。この眼は戦後日本の希望そのもの。ヒレも大きくなければ敗戦から立ち直つていけず。魚を縁取りをして描いてるとこが気になるが司馬遼太郎的にはふちどりはやはり、この国のかたち、フォーメーションとして必要。輪郭をサインペンで引いたが如き「自然界にはない均一の太さの線」として引いてゐるが、この自然界にはない均一の太さの線が「万世一系」につながつてゐると解釈すべきか。