農暦一月二十日。今朝も宿酔はないが体力消耗感甚し。知人から自由学園のお土産で「あんパン」いたゞく。このあんパンも有名だが羽仁もと子創設の自由学園すら教育に関心のある人で知らぬ人がゐて驚くばかり。自由学園とか玉川学園、シュタイナー教育とかアタシの感覚では八十年頃まではかなり一般的だつた気がするが。それは当時はリベラルで当世は社会体制に批判的な危険思想かしら。
▼従軍慰安婦について。都新聞「こち特」一月廿四日。中央大学の吉見義明先生。強制には①本人の意志に反して連れ去る「強制連行」と②慰安所で無理に働かされる「強制使役」があり晋三的な朝鮮半島での従軍慰安婦否定は①にのみ注目して（a）力づくで奪ひ取る略取罪と（b）相手を騙す誘惑罪のうち前者のみ論拠として強制的に力づくで連行もして性的従事させてゐなかつた、といふもの。「問題は女性たちが慰安所で悲惨な目に遭ったこと。強制的に軍人の相手をさせられた慰安婦は文字通りの性的奴隷だった」と吉見先生。晋三的な否定は、逆をいへば「連行はしなかつたが慰安所に「性行為はないから、兵隊の遊興の相手をするだけ」と斡旋はあつた」と認めてゐるやうなもので、その服務内容が嘘で本人に施設で働く選択があつたなんて詭弁で実質的には性的服務の強制だらうに。なんでこんなこと否定しないと「日本人としてのアイデンティティ」が確立できないのかしら、情けないかぎり。
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