富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

宜慎小人,凡事不利

fookpaktsuen2013-02-12

農暦正月初三。連休もこれほど続くと旅行でも行つてゐれば良かつたか、でもどこも中国人だらけか、と思ふ。快晴。Z嬢と朝10時過ぎに西貢経由で水浪窩で路線バス下車。そこから榕樹澳→深涌→白沙澳まで10kmほどハイキング。このコースは2007年10月に歩いてゐるが(富柏村日剰)当時この深涌の湿地帯整備して簡易ゴルフコース造営中だつたが計画破綻したやうで実に見事な芝地に。教会系かしら、の慈善団体が車椅子使ふ人たちまで連れて楽しく遊び犬もおほひに走りまはる。白沙澳に住まふ西洋人の集落は更に見事に整へられ花が多く咲き桃源郷の如し。海下往きのミニバスで終点まで。折り返しのミニバスで西貢に向かつたが、けして満席にはなつてをらず途中からでも乗れた。まぁ海下の売店でビール一缶飲んで寛げたのでよいが。西貢市街に出て街場のパブDule of Yorkでステラアルトワ一飲。焼きの回つた常連たちが正月の連休で更にキマってゐてお見事。酒好きでもあゝはなりたくない、と思ふ(笑)。それにしても素敵なパブ。競馬中継で出走表も見ずに慌てゝ馬券購入のレースで24倍の連複的中。但し今日のメインレースの賀年盃はしつかり外す。宜春街の順之城家庭用品店覗くと駱駝牌でさすがに残つてゐるのは魔法瓶一つ。これを逃せば、この店にも駱駝牌なくなるわけで最後の一つ購入。晩は西貢の磨菇麺包店(Mushroom Bakery)で購入の自家製ハムとパン、いかにもチリのシラーズなAntu Ninquen Syrah 2011年飲む。
北朝鮮の核実験。「突然の!」とマスコミ報道驚いてみせるが過去2回ともミサイル発射の2ヶ月後の核実験、と知れば予定通り。ジョンウン君になつて初めての核実験成功で良かつた鴨。これが失敗したら次になにをするか、開発に携わる研究者の命だつて保証ないのだから。晋三は「あらゆる手段で対応」「独自の制裁措置」と意気込み米国大使との緊急会談の様子は何かに取り憑かれたやう。石破も水を得た魚の如し。北朝鮮も怖いが日本の政治家やマスコミ報道も一元的で更に怖い。それにしても核開発と核実験が北朝鮮だと非難され米国はなぜ許されるのか、アタシにはわからない。
▼新界のドン「發叔」が初二(昨日)、大圍車公廟に新年参拝、で引いたお神籤が95の下籤で「宜慎小人,凡事不利」"beware of wicked people, nothing is going well"で發叔無言黒面、周囲の取巻き凍りつく。すわ「小人は誰か?」と誰もがCY梁の名が浮かぶ(嗤)。更に籤のお告げは
「駟馬高車出遠途,今朝赤腳返回廬;莫非不第人還井,亦似經營乏本歸」 "In a splendid carriage you embarked on your journey. Today, you came home barefoot. Is it that you failed the imperial exam? Or did you lose all your gold in business?"
で、車公廟が新界にあるがゆゑに郷義局主席は土民代表で運勢を占はないといけないのでせうが最近でドンが下籤引いた年は2003年のSARSと50万人デモ、2009年が豚フルリーマンショックあり(怖っ)
▼「学习粉丝团」なる習近平の毎日動静親しみこめ紹介するサイト、習近平の弁公室での間近の画像や国家機密に近き動静まで紹介。で、これをしてゐたのが陝西省在住の「八十後」の一青年とは(嗤)。が突然の閉鎖。官報・北京晨报が「“学习粉丝团”关闭微博 称也许现实环境容不下我们」(こちら)。でこの「学习粉丝团」は「やらせ」とネットに書き込んだ女性が国家転覆罪で五日だかの拘留。「米帝国主義は張り子の虎」といふフレーズあつたが「中共共産主義は張り子の虎」といはれるのが21世紀かしら。
都新聞の社説「アベノミクスは本物か」(二月十日)アベノミクスの金融緩和について都新聞はもう十年もこれを指摘してきた、とお断りした上でアベノミクスの死角につき懸念材料として「大胆な金融緩和はまだ始まっていないこと」と「産業経済政策」を上げる。前者の金融緩和は「これからやる」と宣言しているだけで日銀の白川総裁退任後の次の総裁が「大胆に中身を見直す必要がある」こと。都新聞は「もしも従来の財務省・日銀路線を引き継ぐような総裁になれば、その瞬間に株価は失望売りで反転下落し、円相場も再び円高に戻りかねません」と言ふが、これはつまりポスト白川はもう最初から足枷をば嵌められてゐるわけで中央銀行たる日銀の独自性など次の総裁に期待できないことか、都新聞はこれをけして非難してゐないように読める。中央銀行の独立性といふのも理念的にはさうだが実は「絵に描いた餅」でイングランド銀行の醜聞や米国でのFRBの政府との関係など見ると日銀の存在こそがむしろ稀だつたの鴨、とさへ思へるから。そして「成長戦略」。
霞が関の役所は補助金や減税を特定産業にばらまく政策が大好きですが、なぜかといえば、そこに利権が発生するからです。しかし途上国ならいざ知らず、日本のような成熟した先進国で、そんな産業育成政策がうまくいったためしがありません。
と、これは真っ当。