富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

博多座の女(ひと)

fookpaktsuen2013-01-29

農暦十二月十八日。昨年十二月から年越しの一つ大きな仕事一段落。晩に録画でNHKの番組「父と子 猿翁と中車」見る。澤瀉屋と照之君のいくつかの場面で思はず涙腺緩む。だがやはり浜木綿子が稽古場訪れ澤瀉屋に45年ぶりに対面といふシーンが何とも……。ところで澤瀉屋は芸のために妻と息子と決別……なんてこの番組では強調してゐるが紫刀自の存在はどうなのよっ!、それと病身で芝居の現場まで付き添ふ博多の女(ひと)ならぬ博多座の、がやはり画面で気になる存在。まぁさすが梨園と、と感心するばかり。
▼晋三の所信表明演説。「自らの誇りをとり戻せ」と(嗤)。「何の罪もない日本人が犠牲になったことは痛恨の極み。卑劣なテロ行為は断固として非難する」と冒頭から反テロ国防強化仕様。「何の罪もない」って米国のイラク征伐に加担しただけで恨まれて当然だろうに。反テロ宣つても集団的自衛権憲法改正日中関係といふ公明党も厭ふ内容には言及せず。「国民の自助」と終戦後の保守リベラル首相・芦田均君の言葉をば岸孫の晋三が引用には驚いたが芦田君のありゃ東大での公演で「われ/\」とは政治家や官僚、そしてその予備軍の東大生に対して終戦後、進駐軍統治下での自助に言及したもので「われ/\」は国民に自助努力求めるものに非ず、と都新聞。然り。而もこの芦田発言が出てゐる本は題して『新憲法講話』、で改憲論者の晋三がこれから引用とは(笑)。