富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

マカオに巴水の暦お届け

fookpaktsuen2012-12-27

農暦十一月十五日。朝九時のフェリーでZ嬢とマカオ。路線バスで市街ぐるりと周り賽狗場(ドッグレース場)近くでバス降り少し歩いて望厦賓館(マカオ旅遊教育学院)に下榻。部屋の支度未だ出来ぬので旅荷置き紅街市まで路上の市場街漫ろ歩く。途中で焼き餃子立ち食ひ。路線バスで氹仔。百年一日の如くXiolas O Castiçoに飰す。いつもの常連たち。その奥にすでに遅めの朝食済ませる遊びに来た風の一組の客あり。あたしらに続き幼い子連れ。常連の二人づれ……と四卓しかない食堂にひきりなしに客が入る。さすがに聖誕祝祭のあとでEsgotado(売り切れ)の料理多し。亭主のXiolas氏も聖誕節の祝賀気分か可愛らしい格好で、いつもなら無聊さうに晝から贅なる肉料理に赤葡萄酒の葡人の伯父さんたちよか一見の客目立ち何か一寸変はった、と思ったら食後に店を出て何気に店頭に貼られた食肆紹介の雑誌切り抜きの一つに目をやるとミシュランの写真男の笑顔。「んっ?」と凝視せば何とこの食堂が2013年版ミシュラン港澳版に「お勧め」で紹介されてゐるではないか。まさか、ご冗談を。良くも悪くもポルトガルの小巷にいくらでもある食堂でミシュランに推され、わざ/\来て飰すほどとはとても思へぬが「マカオにそんなポルトガルの変哲なき食堂がある」ことが趣みあるのかしら。まぁあたしらもそれが楽しく、かうして毎度/\此処に飰すのだが。……だから、といって、とシツコイが「ミシュランではないだらう」と、あらためてミシュランの評価なるものに懐疑的になるばかり。Open Riceでもいつのまにか紹介されてゐた(こちら)。それにしても氹仔旧市街の「食街」にまぁ食肆の増えたこと。スーパーで食材購ひ晝の葡萄酒の酔ひでバスに爆睡しつゝ賽狗場まで来てホテルに戻る。午睡のつもりが今日は聖誕祭後の平日で、いくつかメール仕事。この賓館の客室には入り口に所謂「次の間」あり、そこに据へられた瀟洒なライティングデスクが使ひ易い。日暮れて三盞燈から鏡湖医院、白鴿巣公園を経てぐるりと大三巴を周りMacau Soulに往く。この秀逸なるワインバーのオーナー、英国人のH氏は巴水など近代版画の蒐集家、前回、銀座渡邉版画店の巴水カレンダー届けること約束し、それを今回持参、大変悦ばれNiepoort Ladredo Ribeira Sacra 2008をお振舞ひいたゞく。今日は夫人は京都に往かれてゐて、このワインバーは聖誕祭あとの休みだったが巴水のカレンダー届けると伝へたらH氏が店に出て待ってゐてくれた次第。他の客をば「残念ながら今日は」と断りつゝ葡萄酒愉しみながらあれこれ京都、チェンマイの話に二更に入るころに左様なら。路地を抜け野良の子猫愛でつゝ百年一日の如く六記麺家。軽く麺を頬張り、また路地から路地を抜け宿に戻る。十五夜の月を愛でる。
▼先日綴った香港での牛肉の値段高騰について。唯靈先生の記述によれば、この一年で一斤が30数ドルから100ドル強に値上がり。肥牛肉となると160〜170元。中国での牛肉消費増が香港への輸出値を押し上げてゐる、といふ。富裕化での美食指向、若者の牛肉喰ひが顕著の由。四半世紀以上も前に中国を旅して驚いたのは鶏肉が最も高級で次が豚、牛肉……といっても農耕牛の肉のやうな痩せて固い肉だったが、が一番の安値。当時の日本と全く逆の価格で驚いたが、懇意になった人に筆談で尋ねると鶏肉は(当時はブロイラーといった生産もなく)地鶏を殺って新鮮なうちに、の食肉で次に保存があまりきかぬのが豚、で牛肉は味は鶏、豚から遜色あり保存もきゝ一番安値、と。
▼信報の社説「安倍政經冒險 中日變局詭譎」より抜粋。

可以說,安倍設法擺脫衰退,不惜採取激進的貨幣政策,啟動日圓貶值強化出口,冀返回「伊弉冉景氣」般的日子。但很明顯,對上這一輪𦀗跨七十個月的景氣,一則是外圍經濟快速發展,與此同時,美國經常收支出現巨額赤字,大量日本資金湧入美國,導致日圓貶值。如今此一時彼一時,歐美自顧不暇,催逼日圓貶值能否如願以償,實在留有問號。
如今安倍重掌權力,在日本萎靡不振下,採取政治與經濟的政策冒險行為,不僅令東亞地緣政治潛伏動盪隱憂;也令中日外交變局更形波譎雲詭,雙邊關係不易穩定。

確かに、の評で、安倍内閣の目玉「経済再生」も

新內閣中,前首相麻生太郎財務大臣。麻生在日本「伊弉冉景氣」周期(二○○二年初至○八年底)結束後掌政,生不逢辰,當時他推出破紀錄巨大支出計劃,以應對金融危機衝擊,避免經濟衰退一劫,惜美夢成空。

と漫画太郎では、の苦言。あたしもまだよくわからぬのは晋三の本意。否、本意はわかるが現実に首相となると、どこまで怖いことをやるか。それでもパンドラの函をばひっくり返すのだけは確かで、来年の参院選挙までに自民党政権での好調続くとアトが怖い。べつに自民党を完ぺきに毛嫌ひするのではない。が、あたしらの知ってゐる55年体制下での、タカ派もいるがハト派の力も強く宏池会があり社民主義的な民生も含めたインフラ整備を田中派土建政治が補ふ、といふさういふ自民党と今は全く体質が異なる、といふことなのだ。河野談話社会党と連立での村山談話をば受け入れる器量のある自民党と今は全く違ふ政治団体化してゐるから。