農暦十一月五日。嗚呼、新しい日本の夜明け。安倍さんと一緒に危機突破して平成の、近代の超克の始まりの朝……暗澹たる思ひ。危機突破ってアンタ自身が日本の危機だよ、晋三。いつもロクでもない主張ばかりの読売の社説だが今回の衆院選挙受け小選挙区比例代表並立制の問題点洗ひ出し「中選挙区制の復活」も含め抜本的改革を、と(こちら)。御意。地方区で見れば自民党は43%の得票率で79%の議席を得、比例区では前回の政権交代選挙は55議席で今回は57議席と2議席しか増えてをらず。都新聞社説「国民をよく畏れよ 自民圧勝、政権交代へ」(こちら)は、この「畏れる」を読めない国民の割合=選挙棄権の割合=4割てな感じかしら。もしかしたら過半数が読めない鴨。夜になるにつれ欧州、米国と各地の朝刊でこの衆院選で自民党圧勝の記事を読むが信報、金融時報、紐育時報と今回の安倍政権での金融緩和と日銀改革による金融危機をかなり心配してゐるが日本は日経*1すら景気回復の起爆剤、と歓迎ムード。末世。日本は、いつも朝鮮や支那をいつも馬鹿にしてゐるが実際には日本のほうがずっとヤヴァい。6割の国民が2030年までに原発廃止に賛成するが原発必要性説く自民党を多く支持し平和は望むとしつゝ改憲には賛成……殆ど精神分裂だが敗戦でまるで市民革命が起きたが如く「新しい日本」の誕生に感動してゐた当時から何も変わってをらぬこの誤謬。本当に救われないだらう。救われないだけならいゝが周辺諸国の経済力がつき国力もつくなかで本当に日本沈没するやもしれず、それに向けて何が強い日本なのか、軍力でなく知力であるはずだが迂生も含め、このお恍け国民たち。憂さ晴らしにちょうどいゝタイミングで日本から書籍小包届き筒井康隆先生のラノベ『ビアンカ・オーバースタディ』(星海社)一読。面白い。さすが。これを書いてゐるのが新進気鋭の若手作家でなく御年ダブル7の老大家なのだから素敵。
- 作者: 筒井康隆,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/08/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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