富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

キャンディ♥キャンディ

fookpaktsuen2012-11-26

農暦十月十三日。燈刻に帰宅の途、ぼんやりとMTRに乗ってゐたら油塘で乗り換へ逸し調景嶺まで往ってしまったので序でに「小甜甜漫畫家五十嵐優美子展」をば参観しようかしら、と坑口の東港城商場。五十嵐女史に 45th Anniversary ってウソだろ、と思ったら年齢ぢゃなくて漫画家歴。小学六年のときに中高一貫の男子校に進学した一つ年上のE君が恥ずかし気もなく『キャンディ♥キャンディ』読んでゐて驚いたが男子校でブームなのださうで、あたしは一条ゆかりの「風の中のクレオ」のころから『有閑倶楽部』、土田よし子や弓月光など『りぼん』全盛期のころに少女漫画に目覚め、たゞしばらく遠ざかってゐたが『キャンディ♥キャンディ』はそれほど感動もなかったが「丘の上の王子様は誰か?」でかなり早い時期から「アルバートさん説」を唱へ漫画で真相判明したときに女子たちに感心されてゐたりはした。たゞその頃のあたしの「お気に」は清原なつのの金沢を舞台にした「花岡ちゃんの夏休み」。それでもやはり『キャンディ/\』に懐かしさ感じた次第。少なくても米国近代史の勉強にはなる。「小甜甜漫畫家五十嵐優美子展」だが入場料こそとらぬが何だか慈善事業でいくらか募金を、とHK$10払ひ場内へ。すると参観者はわずか数名で一人で此処に入ったあたしのかなり異質で目立つこと。もう少し参観者がゐれば誰か子どもでも連れて来た老人と思はれるのだが。かなり恥ずかしい。展示されるコレクションの多くはベルギーのキャンディ♥キャンディおたく氏の所有で開幕には来港されてゐた由。入場記念に五十嵐先生が今回の展覧会のために描いた来年のカレンダーいたゞく。晩に神保&宮台のヴィデオニュースドットコムで田原牧記者ゲストに語る東京新聞の面白さ、を見る。
南座の師走の顔見せは勘九郎襲名披露で一等席(以下、同)二万五千円、演舞場は菊&三津で一万五千円、一月の松竹座は澤瀉屋襲名披露で二万円、演舞場は團幸吉で一万六千円、浅草は海老で一万千円、二月博多座勘九郎襲名で一万八千円、日成劇場は高麗屋父子で一万五千円、三月御園座澤瀉屋襲名披露で二万円……松竹の値踏みも見事。高値にすればいゝといふものぢゃない、と思ふのだが。南座の顔見せは別格として襲名なら亀や中村屋がノリちゃん抜きでもご祝儀で(って貰ふ立場だろっ!)二万円、看板役者並べても演舞場だと一万六千円以下なのは良心的なやうで新歌舞伎座お披露目で一気に値上げ目論見なのでせう。それにしても一年もかけて新歌舞伎座杮葺落とし興行って……四月に新装開店したら梅雨と台風で杮(こけら)なんて落ちる、って。あまりに安易な商業主義。さすが松竹。浄瑠璃本研究の碩学、畏友K君が彼の観劇歴でも故三位様(六代中村歌右衛門様)、先代井上八千代、吾妻徳穂、武原はんが一堂に会しての舞踊会(歌舞伎座)で「二万円」という値をみた最初、いま誰もいないのに……と驚いてゐるが全くその通り。
▼誰だったかが信報で六月廿一日つまり測量梁が行政長官に当選前なのだが偉才練乙錚の投稿した「論按「契丹/石敬瑭」模式成立的梁政府」に言及してゐた。あらためて読んでみると

  • 今年的七一是一個香港政治分水嶺,重要性不低於十五年前那個。共產黨當然知道,香港回歸,起碼有三個層次的意義:九七主要是一個主權回歸、一個歷史標記,禮儀一個晚上就完成,但主權回歸中國不等於治權實際回歸中共,而港人的思想改造,即所謂的「人心回歸」,更需要一代人甚或更長時間,不下五十年,方能完成。由於港人多半恐共反共,治權與思想這兩方面的改造和回歸不能操之過急,只能寓變化於無形。首先,在治權回歸的工作上,「港人治港」口號必須堅持,由什麼港人來治港,則需分階段改變;不變是形式,改變才是實質,即所謂「穩中求變」。治權改造成功了,才能得心應手改造港人思想,特別是以各種方式向下一代注入特殊意義的國民教育。
  • 特首是地方官員,在某些問題上聽命中央,自是應該,但聽話的程度可以不一樣;欽點的固然要聽話,以「石敬瑭模式」上台的,則更要主動獻身。如果這個「石敬瑭」從幾十年前起,已經是人家的一個精心培養對象,則上台後連獻身也談不上,因為他整個人身上的政治產權,本來就是屬於人家的,恰巧附在他身上而已。因此,新一屆特區政府的自治程度,將比過去的欽點時代更低,與港人的政治期望更脫節,然而卻應驗了梁及其好友譚惠珠等人年前推出的「高度自治自治」說。
  • 示威人龍跑西環,特區政府的中介、緩衝作用減弱,共產黨和香港社會上的反對力量之間,出現「短路」,北京需更直接面對香港矛盾。這方面的轉變,筆者估計是北京所不願見到,然而卻是它決定操盤香港社會政治的必然後果。此外,還有一個變化更值得留意:中港民運合流。
  • 然而,河水被犯,卻出現一個奇特反應:港人更關心發生在中國大陸的壞事情。神九載着首位中國女宇航員上天,港人本應十分高興,但同時看到陝西省七月孕婦被十數幹部強行抓到醫院蒙頭 「引產」的悲劇,卻因此不寒而慄;一個是萬中無一,應是眾人仰慕的英雄,另一個是萬中之一,只能悲嘆命運,而港人更為關心後者。幾乎同時,大陸發生李旺陽事件,六四又多一冤魂,港人反應更烈,整個社會都掀動了;結果,出現梁振英在公開論壇上不得不與眾人一道俯首默哀的窘鏡頭。
  • 西環「犯河水」,港人因而意識到,北京管治的腳步近了。港人害怕,怕在大陸發生的壞事情,以後逐步也在香港發生,於是吭聲。一吭聲,卻同時體會到,自己這種維權聲音,與大陸上的民運聲音完全一致,大陸上發生的事,也是香港人的事。
  • 筆者早說過,從北京的利益觀點考慮,這一屆特區政府還不是梁振英上台的適當時機。這是因為,中共的形象,目前還遠未能被香港大多數人接受,此時過急推出一個紅色特首,徒令港人與中共更直接衝突、雙方關係更形惡化。不過,政治理性,從來都是不可一世自以為是的專制政權所欠缺。如此,香港今後幾年裏的局面,縱不一定好看,卻不會出現冷場。

と見事に七月以降の、この政治的不安定を言ひ当てゝゐた。

Twitter: fookpaktsuenhkg
富柏村サイト www.fookpaktsuen.com
http://www.flickr.com/photos/48431806@N00/