富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

約束の日 安倍晋三試論……寒戦

fookpaktsuen2012-11-25

農暦十月十二日。朝から出先仕事。あわよくば自分の針仕事片づけやうとかなり反物持ち込んだが現場のあれこれに忙殺されるばかりで何も出来ず。夕方、別な所用済ませてから九龍站蓋上の圓方商場。Z嬢との待ち合せに多少早く着いたのでCivic Squareなる屋上空間の飲食店街にあるバーでビール二杯。圓方の映画館。Z嬢のマイレージ失効前にわずかなマイル残り映画鑑賞券あり香港映画「寒戰」参観。香港警察と反目しあふ廉政公署(ICAC)との抗争?で警察内部の汚職、管理層の署内劇など取り上げ最後に「香港警察とICACはお互いその職分弁へ香港社会安定の為に日夜命がけの努力をしてゐます」的にコメント流れたが実際にはかなりICAC寄り。たゞ「本当の犯人」がまだ暴かれてをらず「続作乞うご期待、お楽しみに」的。誰だか映画評で警察も組織的に見てどんな重大事件でもナンバー2の副處長レベルが実際の指揮には当たらない、と書いてゐたが、映画はフィクションだからさういふ点は「面白ければいゝ」と思ひつゝたゞカネ以外の怨念がヒトをば動かすとしてもカネでいへばたかだか9億円程度のことで個人の犯罪ならまだしも、これほど組織ぐるみで動かないだらう普通は、といふのがあたしの感想。それにしても郭富城、梁家輝、劉絀華と香港映画の「スター」勢揃ひだが梁家輝の演技がずば抜けて上手すぎ。郭富城もいゝ年のとり方をしてゐるが口跡に難あり台詞劇となると一寸辛い。映画でICAC高層役で出てゐた徐家傑が実にいゝ助演として秀逸なる演技見せるが徐家傑はもと/\ICAC副處長で1993年に突然の解雇。いまだにその背景明らかにされず。徐家傑はその後、文筆業や政治活動に積極的で役者としても十分。あたしは勝手に「真犯人が誰か」を察して次回作を待たう。映画終はつてZ嬢も同じことを考へてゐて圓方出で渡船角に往き添記で仏蘭西風越式三文治頬張る。なんてこんなに美味しいのかしら。それでも値段は「大」がHK$52で壁に貼られた雑誌の紹介記事で一番古いのは2004年のHK$27で倍近い値上げ。2004年に比べあたしの収入は倍になってゐるわけもなく、いかにインフレが厳しく所得は上昇せぬか、と嘆く。民草の所得倍増せず、その利益は当然ながら地産獣たちのもとへ。奴らをエコ/\アザラク、と呪ふばかり。「大」の半分をお持ち帰りにして、残りをZ嬢とシェアしたので開胃になった程度、で佐敦まで歩き久々に亞龍咖喱食さうといふことに。やゝこしいのだがもと/\の「亞」龍咖喱は今は「阿」龍咖喱で、隣に「亞」龍咖喱が出来て、果たしてどこちらが正統なのか、の判断が難しい。向かって右の新舗「亞」龍咖喱のほうが追ひ出された直系で、左の旧舗「阿」龍が旧い老獪なる従業員らが「守る」形だが、かうした飲食店の抗争は狗も喰はぬ、南北朝のどちらが正統か、の判断に時間費やすのも愚かだが今回は旧舗の「阿」龍に。カレーライスでもう十分に満腹だが「少し肌寒くなった」と二晩続けて!つい近くの明記甜品で渣渣&薑湯芝麻湯圓。
▼なんだらう、この新刊……『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬社)って(笑)。晋三と一緒にされては松陰先生、三島先生に失礼すぎます。

身はたとひ 長の病で 下しても 極雨なるかな 花を散らさん

と呟板で秀逸なる嘆歌をば拝見。これが首相になる鴨しれぬとは。

自民党がこの3年間の野党生活で、何を転換したのだろうか。民主党政権下で噴出した国防や外交、経済や教育などの問題は、元を正せば、ほとんど自民党政権の「負の遺産」とも言える。

幸福の科学大川隆法師も仰ってゐる。

約束の日 安倍晋三試論

約束の日 安倍晋三試論