富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

石原新党、党名は「国家の存亡が第一」

fookpaktsuen2012-10-25

農暦九月十一日。核禍で「こんな事態に陥ったのは、物事の隠蔽を可能にさせている国民性である」と福島の双葉町町長(朝日新聞高橋源一郎さんが紹介)。民主主義について町長は

代務者、代議員にすべてを任せるのとは違うものと考えます。……任せられる者と任せる者との信頼関係の下に隠蔽や偽りがない代務を行うことを原則として、任せられた者は任せた者の意向を勝手にできない約束ができていることが大切です。……『信頼』に大きな権限を与え、代務者に資格基準を求め、品性、品格、正義がなければならない。

と。御意。そんななか都知事石原慎太郎が記者会見で都知事辞任、新党結成、衆議院選立候補を表明。記者会見前に朝日が先行報道。朝日を嫌ふ慎太郎だが、こんなときになると朝日に語つてゐるから(嗤)。ニコ生で記者会見拝見。そのまま知事全うすれば良いのに義憤か。気分は五一五事件の青年将校なみ。民主党政権や官僚制批判続けるうち勢ひ余り桑港平和条約締結後に自主憲法制定しなかつた!と吉田茂を名指しで非難。アンタより臣茂の方がずっと賢い、と思ふが臣茂は呼びつけで橋下は「さん」づけでエラいヨイショ。あんな若造担ぎ上げるとは慎太郎も晩節を汚してをらぬか。精気あるとはいへ八旬、もと/\滑舌どころか口跡には難あり、それがかなり衰へ目立ち会見中も言葉失うことも何度か。記者会見の最後で「引退の決意」と失言もあり。それにしても新銀行東京など放置プレイでトンズラか。「それでも貴様は日本男児かっ!」と言ひたい。石原新党の名称は「国家の存亡が第一」と名づけてやる。自民党総裁の芽がなくなった息子に都知事世襲」か、と内田樹先生。記者会見終り慎太郎失せると会見に鳩つた大勢の記者たちの間に何とも高らかに明るく大きな笑ひ声。慎太郎にいつも怯へてゐるやうな記者たちにしてみれば「大したことないや」といふ安堵なのか嘲笑なのかしら。何だか卑屈な感じ。少なくても東京都知事といふ象徴性に比べれば代議士なら烏合の衆数百分の一の存在。まだマシか。山口二郎教授も「排外主義的右翼運動をするには知事よりも一政治家としてのほうが害が少ない。右の選択肢ばかり増えてどうなるのか。民主党は穏健、中道の選択肢になるしかないのだが。」と呟かれてゐる。橋下と石原が連携することで党派が強力になる、と見ることも出来るが一人でも十分な特異な存在が二人となると見世物小屋のやうで、さすがに民草も食傷気味にならないかしら。さう願ひたいが。いづれにせよ慎太郎の都知事辞任でアタシはこれでやつと東京マラソンに出られる。辞任がもうアト数ヶ月早ければ来春の東京マラソンも間に合つたのに。
▼上海のレストランが供すオムライスはウケ狙ひで名づけて「釣魚島」。挽肉?は荒涼とした島の岩を見立ててゐるのか、黄色は何? 黄海ぢゃないのは島は東海(東シナ海)だから。黄帝之子孫?の黄色かしら。肉は野生化した山羊の肉を使ふのも趣あり加茂。
原子力規制委が発表の拡散マップ。東海第二は30km圏内に93万人が居住でダントツ一位。日本原電運営の東海第二は停止中でこのあと再起動はかなり難しいと思ふが東海と大洗の動燃でこれまで事故がなかつただけでも(真偽の程は知らぬが)幸いかしら。
▼1967年に香港政庁が計画した将来の地下鉄路線計画が興味深い。実際の路線と大きな違ひもあるが、それは計画後の都市計画が変はつたからで、それを除けば現在の路線ばかりか着工中の路線もほぼこの計画の部分修正なのだから。細かく見ると港島線は現行と西環からの開発計画とほゞ同じ。今では香港一の繁華街たる銅鑼湾が当時存在せず太古も当時は船廠。荃湾線は茘枝角までは計画通りだが当時は石油コンテナヤードだつた美孚がなく葵涌の手前の垃扱湾はゴミ埋立地とはいへ「あんまり」な地名。線路の迂回もすごすぎ。観塘線は行き止まり線で港島東に潜る予定なし。当時すでに人口が660万人だかを想定してゐたといふが香港島と九龍結ぶ海底路線は荃湾線しか想定してをらず。現在は空港線を含むと四路線で更に沙田〜中環線も加はる。馬鞍山の開発が計画されてをらず今の馬鞍山線は沙田で競馬場方面に。調景嶺と西九龍の埋め立ても計画されてをらぬため将軍澳線と東涌線もない。