富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

スパイダーマンと石原

fookpaktsuen2012-07-05

農暦五月十六日。クレジットカード会社でくれた映画無料券が明日だか迄有効なことにZ嬢気づき慌てゝ「何でもいゝから」と娯楽映画“The Amazing Spider-man”を晩に太古城の映画館で観る。当世流行の3Dだが考へてみればアタシが幼いころに『仮面の忍者 赤影』 だつて立体映画で劇中で白影がキャメラに向かつて「みんな、そろそろ立体眼鏡をかけるときだ!」なんて助言してくれたものだが当時からこの眼鏡は使ひ捨ての紙とセロファン製だつたのが数年前にはプラスチック製になり上映前に貸してくれ終はると返却してゐたのが今回はHK$6で販売。これを買はぬと映画が見られぬ(見られるが画面がブレてゐる)ことに。で実は高校生の蜘蛛侠の大活躍。しかし米国といふのはかういふ娯楽大作づくりに関しては本当のお上手。実際にこれで世の中、何も変はらぬのだが。映画のなかでピーター君(蜘蛛侠)が紐育市警幹部(恋人の父)に謎の怪物と某バイオ企業の関与訴へると「そんな狂言を信じるか、東京市長にでも言つてくれ」と、怪獣の出現=東京といふ戦後の円谷プロへのオマージュなのだらうが、どうもこの東京市長都知事=石原=狂言回しと連想してしまひアタシらだけ劇場で大笑ひ。
▼近くにゐた人たちで香港で葬儀告別の話となり「日本式に」やるのは難しいのか、との一言聞き、それがつまり坊主招き読経……といふことで「地元の僧侶に来てもらひ」とまでする方も聞いたこともないしアタシの知るかぎり創価学会は「在家で親しい信者さんが読経されますからね、あれくらゐかな。あれはかうして海外にゐて「坊主がゐない」で困るよか自然なお弔ひだと思ひますね」と言つたら、話はそこでお終ひ。アタシは話題として何も気がねはないと思ふのだがダメらしい。発想が不自由な社会、自由が制限されるのではなく自ら制限してゐる。
▼台湾で馬英九政権の前行政院秘書長(内閣官房長官)の収賄。台湾除くと日本、中共に香港までニュースの扱ひ小さすぎないかしら。阿扁前総統の収賄はあんなに大騒ぎだつたのに。元首たる総統と官房長官といふ地位の違ひはあるにせよ。