富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

朝八時半には、もう香港だつた

fookpaktsuen2012-07-03

農暦五月十四日。台北で未明03:50起き。早起きのアタシもさすがに目覚まし時計で起きる。コスモスホテルだと忠孝路を西に250mほど往けば国光客運のバスターミナルで04:15に着いたが04:30始発の空港行きバスは已にかなりの列で幸ひに残5席ほどで搭乗。乗り切れぬ客は15分後のバスとなる。Z嬢はまだ夢の中で後ほど一人で香港に戻るはず(このまゝ台湾の住人になりさうなくらゐ台湾好きだが)。夜明け。05:15に桃園空港着。ネットでチェックイン済ませてをり荷物は機内持ち込みですんなりと搭乗口へ。団体客、田舎漢など旅慣れぬ客をらぬのがよろし。05:50搭乗で06:20発のCX463便。ちなみにこの便が台北桃園空港の早朝第一便か、と思ひきや中華航空が06:00発帯広行きがあり驚く。経済槍の機内でふと思つたが13吋のノートブックは狭い座席寸でも前の客が座席倒しても辛うじて問題なく、何より15吋以上だと倒された座席の背とテーブルの間に挟まれたノートブックの番ひが折れるのでは?とひや/\したことあつたが13吋だとその心配なし。A330の機内かなりの混雑だが早朝のフライトは静か。香港空港に到着してもゲートはイミグレに近く飛行機降りてから10分でエアポートエクスプレスの車中。08:30には中環の香港站の外に。予想以上に早い戻りで一旦帰宅して荷物置き着替えてから09:45からの会議に「何事もなかつた顔で」参加。さすがに一日が長かつた。晩にそうめん茹でて飰し早寝。
*右上写真は烏来トロッコ列車の烏来站保線区。
▼何に出てゐたのかしら(数日後で出典すら忘れてゐるが)

若者の立場や環境は一人一人違う。学生、働いている人、働いていない人、各々の差異を一緒くたにして一つの方向性を示すのは良くない。若者だけが苦境にあるのではない。むしろ高齢者の世代内格差のほうが大きい。

といつた古市憲寿クンのコメント。御意。
▼『これから「正義」の話をしよう』のマイケル=サンデル教授新館『それをお金で買いますか』(早川書房)邦訳刊行に合はせての来日。5千人規模の特別講義には1万人応募あり記者会見とこの特別講義を週刊読書人(六月十五日号)で読む。社会が「市場経済を持つ状態」から「市場社会である状態」に変わり前者は生産活動を組織・運営していくための貴重な道具だが後者はすべてのもの(人間や社会の関係、健康、教育、環境から司法、犯罪に対する正義、安全保障まで!)が売り物になる社会。すべてが市場価値で仕切られ「共通善」に対する責任感が失われる社会。そのような最悪の状況で「新しい種類の市民教育」を増進することを提唱するサンデル先生。立派だが、その方法がこの先生独特の簡単な社会問題を取り上げて繰り返されるQ&Aだと思ふと人間が幼くなつてゐるのか、と思ふのはアタシだけかしら。