富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三たび憲法について。

fookpaktsuen2012-05-04

農暦四月十四日。朝八時に紅磡站舎の星巴で打合せからスタート。お昼にHappy ValleyのIl Bel Paeseといふイタリア食材店で購つたサンドヰチが期待以上に美味。バタ/\とした金曜を夕方で強制終了。散髪。アタシの唯一の憩いのひと時。理髪師I氏と板長寿司の話題となり蝦天の軍艦を騙されたと思つて食べてみて下さい、といふので帰宅途中に寄つたら春のご奉仕価格で一貫がHK$9で他にも蛸やコハダもHK$9で驚き。確かに蝦天軍艦は不思議と不味くない。帰宅してキーマカレー(トマトピューレと挽肉)飰す。晩に驟雨かと思つたらもの凄い雷雨。鼓膜破れるほどの雷鳴に肝を冷やす。
▼三たび憲法について。金澤H君、築地H君が四月より金澤へ。築地から金澤といふのも吉田健一のやうで風流。東浩紀改憲論が「改憲を語ることはワクワクする」とか、さういふ政治的高揚感に対してシニカルな批評投げつけさう立ち位置の人かと思つてゐたので、ちょっと意外、と。憲法制定権力がなぜ超法規的な正統性をもちえるかといふとそも/\「革命」とか「独立」とかの政治的な異常な高揚感が社会に共有されてゐるから。政府や議会に対する信用度がこゝまで低下した社会で、その政府や議会がつくる新憲法がどれだけの正統性を持ち得るのでせうか、と。御意。「政治的に一体感も高揚感もないから改憲で盛り上げよう」といふのは実に倒錯した話での憲法制定(憲法の部分的改定でなく憲法2.0で「日本をつくりなおす」式の議論をしてる人が多いので改定でなく憲法再制定。この、まるで小泉改革支持して民主党への政権交代実現して今度は橋下に期待するやうな節操なき国民(おそらく国民の7割くらゐ)が「憲法も変えてみて」と思つてしまふキチガイ沙汰。従前の改憲自民党的な自主憲法制定が政治的だったのに比べ本当に無知と狂気の沙汰。