富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

陳寶珠で粤劇「紅樓夢」通し

fookpaktsuen2012-04-22

農暦四月初二。快晴の日曜日。今日も休日返上で官邸にてご執務。夕方一旦帰宅。35年前に父がステレオセットを揃へたときのプリメインアンプ YAMAHAのA-1ついにご臨終。当時11.5万円也。非常に洗練されたデザインの名器であつたが100Wで香港に運ぶほどではなかつたが十数年前にLP聴くのにターンテーブルが100Wだつたため、それに合わせ香港に運び(15.8kg)使つてゐたが突然、音が途切れ始め、の結果。父のコレクションの一つで大学のときは実家から運び出し我が青春のアンプなので処分も少し躊躇つたが致し方なし。これを片付けてから尖沙咀。Jimmy's Kitchenのバーで銀行家A氏と待ち合せ一杯飲んでからお食事。ブルドーニュのChateau de Montpatey 08年さら/\と飲んでご一緒に文化中心。A氏は先月、香港芸術節の粤劇でばつたりお会ひして生まれて初めての中国歌劇見物だつたさうで面白い!と今日のこの紅樓夢にお誘ひした次第。粤劇で「紅樓夢」の通し。広東粤劇団の蒋文端が演出した今回の紅樓夢の全劇は今月18日から29日までの連続公演で盛況は偏へに三十年も舞台から遠ざかり十数年前に芸能界に復帰の陳寶珠(65)が紅樓夢で主人公の賈寶玉を演じるから。往年のこの男役に憧れた(当時の)少女たちも大興奮といつたところ。「陳寶珠嚟嘞!」と黄色い声で叫ぶから。相手役の林黛玉が蒋文端、脇を固めるのが阮兆輝、任冰兒(82)と粤劇の人気役者がずらり。アタシはいくら寶珠が男役では当世筆頭の役者とはいへ紅樓夢で賈寶玉役はどうも彼女のニンではない、と思ふ。スチール写真ではいゝが動作が始まると色気もない、あどけない少年役に見えてならず。粤劇にしては料金高めでHK$480で三階席。その一列目で手摺り一條で足下から二階、さらに大堂と客席見て高所恐怖症のアタシは怖くて怖くて三時間余、生きた心地せず。紅樓夢は原作読んでをらず、この芝居を見て紅樓夢を語ろうか、と思つたがあの長編小説をば三時間余の芝居に収めることに無理あり大筋すらとても語れず。
マカオ競馬場で開催の第六回澳港盃はスタンレー=ホー氏所有の「爆料」が優勝。銭健明騎手が二年連続、第一回から数えて三度目の優勝。香港から参加のチャドウィック騎手もマカオ初勝利。