富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2012-04-01

農暦三月十一日。天気良き日曜ながら朝から官邸でご執務。午後、或るミッション受け入れあり空港へ。アタシには関係ないが清明節からイースター連休で空港に人多し。晩に香港老飯店。ミッション受け入れで宴会あり末席を汚す。三晩続きの宴会だが紹興酒舐める程度で料理も半分くらゐは脂肉、多油、甘鹹で箸をつけず見上げたもの。二更に入るころに帰宅。
▼「週刊読書人」紙(三月廿三日号)で談志他界につきブラック師匠と唐沢俊一氏の対談が秀逸。かなりのボリュームで語られる談志論もさま/\な切り口から、だが一つ挙げて置くと「談志の芝浜が好きかどうか」。名演といはれるが「最初の一回は泣ける」が「その寄席の玄関を出るぐらいで、かなりくさかったあ」と思えるわけで「地方とかのね、落語をあまり生で聞く機会のない人のために、あの演出にしたんじゃないか」それがあまりに評判になり「自分でも勘違いした」と唐沢先生が指摘すればブ師匠も平幹二朗の芝居(鶴八鶴次郎)を引き合ひに「くささ」と「わかりやすさ」を語り談志の芝浜の「あれを由とするんだったら圓楽師匠が涙流して人情話演るのを否定できませんよ」と。御意。唐沢氏曰く「談志さんが一番輝いていたのは、岡目八目で、圓生師匠とか志ん生師匠とか、いろんな名人を批評眼をもって見ていた時」で天才を自称し始めたらダメ、実は天才気取りの勉強家の秀才で、毒舌家といふのは打たれ弱く、ハリネズミみたいに周囲に警戒し攻撃は最大の防御で先に素早く攻撃する……と、読んでゐて談志のことなのか、いつの間にか石原や橋下のことと読めるから。
▼党員梁の行政長官選挙当選祝し反梁派の市民1.5万人(主催者発表、警察は5.3千人と)が西環の中聯辧(北京中央の香港出先機関)に抗議のデモ行進あり。