富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

貧官曾、香港阿扁

fookpaktsuen2012-02-26

農暦二月五日。三日台北に遊び今日はひつそりとした官邸でご執務。明日からでもいゝのだがせめて月曜日は気持ちよく始業したい、と思ふと日曜日に面倒な件は片付けてをく方がいゝ。本日午前十時半頃に台湾の屏東で6.1級、高雄などで震度5の地震あり。競馬でHK Gold Cup開催。ネットラジオ中継聞く。一番人気はAmbicious Dragonでホワイト騎手。2010/11のダービー馬でQE II Cup優勝。でアタシが推したいのは昨年のこのGold Cupに勝ち重賞レースに頭角現し今季のHK Cup制したCalifornia Memory(Chadwick騎手)だが今回はどうも分が悪さう。で一昨年のGold Cup制しアタシも口取りまで参加させていたゞいた馬主W氏のCollectionが長い休養経ての復活戦。応援馬券でCollection馬のHK$10の単勝と強気の複勝買つたが6位。Ambicious Dragon、Extention、California Memoryと順当な結果に。夕方ジムに寄るつもりが執務が長くなり帰宅。茸類のお鍋。NHKスペシャルヒューマン なぜ人間になれたのか」第4集「そしてお金が生まれた」眺める。「最先端の研究で」ってお金が人間社会を変えた、なんてことマルクスがもう昔に説明していますよ。交易、お金の登場、カネなるものに価値を持たせ……の物象化などマルクスやポランニー、大学の文化人類学のお勉強で基礎の基礎。それをまぁ大発見のやうに……呆れる。
▼行政長官文革曾のマカオ豪艇遊びや日本へのプライベートジェットでの旅行、深圳での巨大マンション賃貸など連日話題になり文革曾から貧官曾、香港阿扁(笑)とまで罵られるやうになつたが蘋果日報にICAC(廉政公署)が贈収賄で調査に、とり「まさかそこまで」と思つてゐたが本当にその流れになり、それを少しでも避けようか、と貧官曾は独立の調査委をば設け元首席法官・李國能を首席に任命。貧官曾、本日は釈明のためラジオ番組に出演しSCMPに“My painful lesson”といふ反省の手記をば発表。Z嬢が貧官曾の一連の醜聞見てひとこと「さもしい」と。御意。董建華も在職当時は無能ぶりに呆れたが富豪の二代目で少なくとも「浅ましくはない」のは立派だつた、と今になつて褒めようぢゃないか。
▼陶傑兄が相変はらず鋭く突つ込んでゐるのはICACは正式にはMacLehose総督*1が創設した香港総督特派廉政専員公署であつて香港で政府や警察などに蔓延る贈収賄摘発がため総督が設けた組織で廉政専員は全て他の政府部署の一切の干渉なしに直接、総督に仕へる身。それが総督に替はつた行政長官自らがその捜査の対象になろうとは、と。御意。
▼また深圳で貧官曾に高級マンション提供といはれた地産会社(深圳東海集団)が新聞に告知掲載し特定の顧客の個人情報は秘匿としつゝ、この醜聞疑惑になつてゐる物件は626.4平米で従前はこの会社が接客用に使つてゐた倶楽部施設だつたが別に接客施設出来たため、ここを賃貸にする目的で300万元かけ改修。そこでこの物件が3年契約(2年固定、1年オプション)で年額80万元で貸出し決定。月額6.7万元で600平米は市場価格に比べ激安で、しかも300万元もかけ改修してゐたらデベロッパーは設備投資の改修もできず。……となるとこれが政治的な悪い便宜供与であることは確か。なぜこれほど貧官曾と地産系富豪がつるむのか。貧官曾は行政長官退任後に前任の董建華襲ひ全国政協の副主席のポスト虎視眈々と狙つてをり中共に太いパイプのあつた董建華に比べ香港の小役人で中央にパイプなく、そこで頼つたのが中共とも焦臭い関係もあらう地産系富豪。貧官曾にさまざまな便宜供与することで今後も貧官に何かと宜しく、と。まぁ「さもしい」の一言。
▼市職員へのアンケート調査について「思想調査をやるつもりもないし、そんな変態趣味は僕にはない」と橋下。自分のこと変態だとわかっているような変態はをらず。自分では自然な行為でも他者から見て変態かどうか、が「変態」の基準。大阪市での思想調査やメール検閲に「普通の感覚だと違和感を感じる。しかし誰一人声に出せない。みんなが思考停止状態だ」と40代の職員(朝日)。やる方もやる方だがやられる方もやられる方でやっぱり羊の歌状態。ダメだ、こりゃ。
雀右衛門の訃報聞き京屋さんについては畏友村上湛君の記述をば一昨日の日剰で紹介したが今日、旅行中に新聞読んでゐると朝日の記事など一昨年のあの「春の寿」の女帝につき初日から休演続きで18日目この日だけの登場を「短時間ながら存在感を示した89歳の執念に、喝采がやまなかったという」と書いてゐる。事実はかなり違ふことは湛君からも当時、聞いてゐたが朝日も喝采がやまなかった「という」と伝聞にしてゐるのが猾さ。いろ/\な意味でこの舞台で京屋さんが「存在感示した」のは事実かもしれないが。

*1:麥理浩是什麼人?他是出生蘇格蘭、畢業牛津的英國外交部公務員,在六十年代,他一度官至英國外相布朗的秘書。布朗是工黨首相威爾遜的外相,六十年代,美蘇冷戰很緊張,蘇聯滲透英國的工黨。麥理浩雖然是公務員,但個人氣質傾向工黨──蘇格蘭人,而且在工業城市格拉斯哥出生,麥理浩內心支持工黨是很自然的事。一九六七年,麥理浩犯了一件大錯。他把英國首相威爾遜打給美國總統詹森的一份機密電報帶下班,不小心遺忘在一家銀行的櫃枱上。這份電報討論越戰的狀況,是頭等敏感的文件。幸好,銀行在外交部附近,另一個外交官也是銀行顧客,把電報文件撿回來。英國政府大驚,因為美國人早就懷疑威爾遜的工黨政府裏有蘇聯的卧底,下令徹查麥理浩,但威爾遜和布朗,都認為麥理浩是一位忠誠樸實的幹才,丟失機密,純屬無心,叫停調查。然後,麥理浩調去南越西貢當大使。此時越戰很猛烈,這一年,香港也爆發了共產黨暴動,港督戴麟趾獨力平息。麥理浩在西貢短短一年多,又轉派英國駐北京代辦處,做了一回丹麥大使,再調來香港。一來到,發現香港的警察貪污受賄,麥理浩成立廉政公署,把自己的公譽押上去:「港督特派」,意思是:我是上帝,我絕不貪污,專員只給我打電話,你們舉報,不必顧慮層層官僚包庇和威嚇。麥理浩關懷民生疾苦,他是香港中國人的活菩薩,建立區議會,九年免費教育,拆木屋建居屋,留下的許多絀政,新加坡模仿,香港在交回主權之後,有的很平庸的人罵英國人「埋地雷」,很好,居屋、免費教育、廉署,都是地雷了,為什麼你當寶貝,死死抱住?但且慢,看看「廉政公署」,少了「港督特派」,現在真變成了把「中國人民當家作主」的特首炸個稀巴爛的地雷了──麥理浩果然給中國人埋了地雷,長達四十年,今日方爆,這位卓越的殖民家,智商之高,令人讚嘆。 (陶傑)