富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2012-01-18

農暦十二月廿五日。晴。多忙。晩もソース焼きそばで済ます。
ウィキペディアが英語版の「スト」実施=ネット過剰規制に抗議(朝日
▼ペニンスラホテルの瑞西料理屋チェイサが幼児連れた客の入店を拒否(こちら)。予め「三歳以下の幼児は入店不可」と決めてゐるのに、この我が儘な客が香港政府の平等機会委員会に提訴。臆病さだけが売り物の平機委は家庭崗位歧視條例に抵触の可能性あり、とコメント。アタシはホテル側の判断を断然、支持。
▼台湾の選挙について三たび言及。今回の民進党蔡英文、党内では誰よりも優勢だつたが一昨年には新竹市の市長選に立候補して国民党候補に僅差で敗北。すでにバツイチ……と思ふが現職の馬英九台北市長選で民進党の現職・陳水扁破り台北市長になつたが敗れた阿扁は総統選に鞍替へで当選。もし阿扁が台北市長二期目にあつたらポスト李登輝の2000年の総統選に立候補してゐたかだうか……国民党は間違ひなく馬英九出馬であつただらうし、と考へると台湾の選挙はまさに劇的。
橋下徹堺屋太一『体制維新 大阪都』(文春新書)について朝日の書評(佐々木俊尚)はこれに予想以上に好意的。

今の日本人はファシズムに熱狂するほど愚かではない。その程度には文化的に成熟してきた。人々は橋下氏と反対派のやりとりを冷静に見守っている。(略、この本についてネット上で)多くの人が冷静に合理的な分析を行っているのは、実に心強い。

この評者の周囲にゐるやうな人ばかりならファシズムに熱狂するほど愚かでないし文化的に成熟してゐるのだらう。またネット上でこの本を読んで感想を書くくらゐの人なら、この本を手にとるだけも知的。だがそんな人たちって人口の一割もゐないのではないかしら。ファッショも革新自治体ブームも小泉、石原、橋下支持も有権者の六、七割の支持あつてのもの。だから橋下の憤りを支持する多数派が怖い。また「橋下と反対派のやりとりを冷静に見てゐる」なんてスマートな立場ってあるのかしら、国家や自治体の主権者として、で。アタシはそんなきれい事をいつてはゐられない、と思ふ。