富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2011-12-10

農暦十一月十六日。晴。深圳での足掛け三日目。ホテルの朝食ご免して出街。摂氏九度だかの寒い朝に道ばたの店で小籠包の蒸篭から勢いよく湯気立ち上がるのを見てこれを食したが新疆人の営む拉麺屋も美味さうで牛肉刀削麺もいたゞく。さすがに昼は抜き福田口岸から落馬洲を経て香港に戻る。落馬洲の香港側ボーダーが数千人超える大陸からの旅行者で混雑。香港居民はその待ち客脇目にする/\と抜けられたが下手したら越境に二時間近くかかるのでは? 紅磡駅の香港行きタクシー乗り場は①〜③の乗車位置がしっかり機能してをらず。あたしはちゃんと③で待つてゐたのに乗ろうとしたタクシーの運転手にちゃんと並べと①の位置指図され乗車拒否される。憮然としてをりたが①に並び直したらまたこの運転手で今度はアタシが乗車拒否で次の車に乗つてやる。早晩に久々にFCCで早酒独酌。ここ数日の新聞読み。かなり久々に鏞記酒家。Z嬢来る。明日の競馬で来港のハロンS氏ら諸氏と晩餐。こちらの白、赤の葡萄酒に合わせ上手い具合に黒服J姐が料理を出しくれてありがたいかぎり。これだけ寒いと蛇羹が殊更に嬉しい。S氏、公認会計士T氏と金鐘でイタリア料理Domaniのバールで一飲。S氏に託した五月のシンガポール国際でのカリフォルニアメモリー(チャドウィック君のあの粗忽な騎乗……!)と六月の安田記念での香港馬ビューティーフラッシュの応援馬券清算。これで帰るつもりが銅鑼湾途中下車。バーSに寄りウヰスキーお湯割り一杯。バーの窓から天空の皆既月食眺める。半夜三更に帰宅。
▼広東にゐるといつも南方都市報読むがこれの南方周末は評論などに徹し更に面白い。李莹の「震后再看日本“无赖”」(こちら)は今年の震災のあとの日本で安吾の無頼を取り上げてみせた。