富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

筵席料理

fookpaktsuen2011-10-14

十月十四日(金)今週ずつと続いた雨空快方に向かひ午後から漸く晴れる。新界大埔にて一つ会合あり準備段階で出席者での夕食会の話となり沙田か、ちょっと面白みあつてもせいぜい沙田なら龍華酒店か大埔なら元洲仔か、といふところ半ば冗談でいつそのこと会合の会場敷地内に筵席では?と提案したら現実に。じつはアタシも筵席料理(仕出し)未経験。宴会の二時間ほど前にバン車両一台で来て三人で調理から配膳、給仕まで全てこなしてしまふ手際の良さに甚だ感心。筵(むしろ)の会席とはよくぞ言つたもの、で元々は酒席、宴会の意だが広東では殊に中秋なり節句や婚宴などで場所さへあれば仕出し料理屋がやつて来て、その場で見事に料理をば供す、これが筵席。野趣あり。今では香港でも筵席を知らぬ世代ばかり。今日何人かに尋ねたら五十代のM氏が子どもの頃は街坊會で街の世話役が主催で年に何度か筵席があつたが……と。今でも新界、殊に元朗は筵席料理が盛ん。一卓=十二名で麦酒など飲み物含めHK$1000ほど。初更のうちに香港島に戻り天后からヴィクトリア公園漫歩し銅鑼湾。バーSに独飲。
▼大内裕和「橋下「独裁」は何を奪うか」(岩波「世界」十一月号)興味深く読む。大阪の橋下維新の会が制定しようとする教育基本条例は知事が民意を背景に(笑)教育現場に政治的に介入できる集権的システムなのだが実はこれは民主党のマニュフェストにある教育改革と瓜二つとはアタシも全く勉強不足。「公務員や教員を「敵」として社会を分断させて自らの専制行政を容認させる」あまりに幼稚なポピュリズムだが大阪府民がこんな知事選んだしまつた悲劇。だがふと思へばこんな教育改革案を条例化しようとするだけ知事の独断で何でも実現できる東京ファイス都よりまだマシか、とヘンな納得。

世界 2011年 11月号 [雑誌]

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